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エクアドル日記(2004年4月)
4月2日(金) 曇り→晴れ→曇り→大雨

朝6時半、いつものように家を出る。1ブロック歩いて大通りに出ると、異様な光景が広がっていた。無数の黄色いタクシーが道をふさいでいるのである。各交差点はタクシーで埋め尽くされている。他の車は全く走っていない。呆然としてバス停を見ると、バスが走っている気配が全くない。
タクシーを止めて、固まって談笑しているタクシーの運ちゃんたちに聞いてみた。
「これってタクシー運転手のデモ(ストライキ)ですか?」
「そうだよ。」
「バスは走ってますかね?」
「走ってないさ。主要な道という道をタクシーがふさいでるからね。他の車は通れないのさ。」
「何時まで続きますかね?」
「12時までだよ。」
「そうですか・・・。」

しょうがないからセントロあたりでバス走ってないかなと思ってしばらく歩いてみた。朝7時前だというのに、大勢の人々が歩いている。バスや車が使えないから、みんな学校や会社に歩いていくしかないのだ。だが俺の勤める職業訓練校SECAPは、バスで20分、歩いたら1時間以上はかかるだろう。
セントロまでの道すがら、これがタクシー運転手達によるマジなデモであることが分かった。セントロから出る道、すべてタクシーでふさがれているのだ。クエンカ中のタクシーというタクシーが協力して、クエンカ市内の主要な大通りをすべて通行できないようにふさいでいるのである。
(こりゃ無理やな・・・。)
とりあえずSECAPに電話してみた。同僚のシルビアはもう学校にいた。彼女の話では、一応今日も授業はある、とのこと。生徒達も、今のところ歩いて来れる少数しか来てないみたいだ。おそらく今日は生徒が集まらないので、たいした授業は出来ないだろう、とシルビア。とりあえずバスが動き始めたら学校に行くことを告げて電話を切った。
それにしても徹底的なデモだ。公共の道を完全封鎖して、バスとか車通勤してるすべての人間を犠牲にして遂行される。だけど、道を歩く人々は慌てた様子もなく淡々としている。ここエクアドルでは、こうしたデモが頻繁に起こるらしく、きっとみんな慣れてるんだろう。もっとも、学校に行かなくていい、ってんで喜んでるガキが大部分だろうけどね。俺もとりあえずはバスが動き出すまで待とう、と家に戻ることにした。

8時近くなって車も結構走り始めたが、どう見ても目的地にたどり着くのは無理だ。道という道がふさがれてるので、Uターンしたりとか細い道に迂回しなくちゃいけないのである。だけど結局大きな道は各交差点がすべてふさがれているので、どこにも行けない。
家に歩いて戻る途中、前方の道がふさがれているのでUターンしようとしてる車があった。中をのぞくと、何と語学学校NEXUSの教師、フアンであった。
「フアンじゃねぇか、久しぶり。この状況じゃ学校に行けないよ。」と俺。
「本当だ。どこにも行けないよ。」と苦り顔のフアン。
後ろに車が詰まってたのでほとんど話は出来なかったが、彼も車で出たはいいものの、どの道も通行止めでどうしようもなくなっていたようだ。

そうして8時過ぎ家に戻った。テレビでデモのニュースを見ながらこれを書いている。

昼12時、運ちゃんの言葉通り、道を完全封鎖していたタクシーが一斉に動き始めた。それとともにバスも走り始めた。バスに乗って、学校に着いたのは1時。生徒達は22人中15人くらいは来たそうだ。歩いて。同僚のモロちゃんは、歩いて1時間以上かけて来たそうである。


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