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日記
(2007年7月)
2007/7/7 (Sat.)

日本誤解の拡散

今日はクエンカ麻雀部会の七夕大会。07年7月7日。うちで。集まったのはモロちゃん、マッちゃんと4月にエクアドルから帰ってきたくさっきー。

クエンカ麻雀部会員たち
左から、モロちゃん、マッちゃん、くさっきー

久々にモロちゃんが勝利。

話は変わって、大リーグはもうすぐオールスター戦。「32番目の男」としてインターネット投票でレッドソックスの岡島が選ばれた。テレビを見ていると、岡島選手がスタジアムで観客の声援に応えてベンチ前で挨拶していた。その挨拶の仕方を見て、いつものことながら僕は暗澹たる気持ちになる。彼は、東南アジアの仏教国の人々がやるような仏教式の挨拶、つまり胸の前で両手を合わせてお辞儀をする、というやり方で感謝の意を表していたのだ。これは、大リーグの日本人選手たちによく見られる挨拶である。アメリカ発の、松井(秀)や松坂や岡島の映像を見ていると、彼らはチームメートとその仏教式の挨拶をしている。おそらく、彼らのチームメートが、日本に関して偏狭で貧困な知識しかないために、日本人がそうやって挨拶しているものと誤解して松井や岡島にそう挨拶し、それを松井や岡島がわざわざ合わせてやっているのだ。この映像が世界中に流れる。これを「日本誤解の拡散」と言わずして何と言おう?

僕は生まれてからこの方、日本の街中を歩いていて人々が胸の前に手を合わせてお互いにお辞儀や挨拶をしている姿を見たことがない。現代日本でこのポーズは、一体どこで使われているのか?強いてあげれば、
(1)人に何かをお願いするとき(ただし、この場合は胸の前よりももっとポジションが高い顔の前辺りで両手を合わせることが多い)
(2)食事の始め、「いただきます」を言うのと一緒に
(3)空手の挨拶?(ただし、片方の手はこぶしを握って両手を合わせる、これが空手の本式なのか僕は知らない)
となるが、これは決して普段の挨拶やお辞儀ではない。松井や岡島だって日本にいた頃は人に会ったときに決してあんな形の挨拶やお辞儀や感謝の表現をしていなかったはずだ。だが、大リーグで無知な野球バカの外国人たちが彼らに対してそういう挨拶をするから、彼らも内心苦笑いしつつそれに合わせてしまっているのだ。何という心優しい日本人選手たちだろう!だが、これについてはもう少し考えてもらいたい。こんなお辞儀は日本文化ではない。彼らはアメリカ大リーグという世界最高峰の野球リーグに所属するスターなのである。彼らの映像は、例えばESPN(注)によって、世界中に配信される。そして世界の人々はそれを見て日本を完全誤解するわけである。
「へぇ、日本人って日常あんな挨拶をするんだ。確かタイもそうだったよな。タイと同じか。」
と。こういう誤解にはあまりいいことはない。日本の国益を考えるなら、現代の日本を外国人に正確に理解してもらうことがまず第一である。

外国に住んでみるとすぐに分かるが、アメリカ人だろうがエクアドル人だろうが、現在の日本のことを知っている外国人などほとんどいない。アメリカ人とエクアドル人を比べたら、まだアメリカ人の方がソニーとかトヨタとか寿司とかが日本発であることを知っているが、(僕の印象では)それは一部であって、両国の無知の質は違うが、「知らない」という意味では似たり寄ったりである。これだけメディア網が発達して、世界中の情報が手に入れられる世の中になった現代でも、先進国の人々の頭の中の日本は、いまだに「ゲイシャサムライハラキリ」の国である。そして、エクアドル等日本とゆかりのない国では、そんな知識もなくて、「日本人=中国人」となり、日本文化とは中国文化であり、彼らの知る中国文化とはブルース・リーやジャッキー・チェンしかないので、すなわち何も知らない、ってことになる。一部の日本アニメオタク(これはアメリカにもエクアドルにも、いや世界中にいる)以外の外国人の日本に対する知識は、驚くほど狭小である。

日本人メジャーリーガーの皆さんへ。お願いだから「正しい日本」というものをそっちに伝えてください。あなたたちこそ、日本を代表する世界的日本人なのですから。大使や外交官なんか比べ物にならないほど、あなたがたは日本のことを世界中にアピールする力を持っていることをどうぞ忘れないでください。

※注 ESPNは、アメリカのスポーツ専門TVチャンネル

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