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日記
(2007年11月)
2007/11/24 (Sat.)

時代錯誤と環境問題

アメリカではサンクスギビング(感謝祭)の連休。NHKテレビのニュースに、人々がホリデームードに浮かれ切ってデパート外を買い物袋で手をいっぱいにしながら闊歩している姿が映し出される。そして画面には、『消費は美徳』の文字が。アメリカの美徳だそうである。今でもそうだろう。産業革命以降の資本主義社会の代名詞でもある「大量生産・大量消費」の権化のようなアメリカでは、サンクスギビングからクリスマスにかけてのこの時期は、毎年繰り返す、熱に浮かされたアメリカ人たちの狂った消費活動を象徴する季節である。

夕暮れの電信柱

バカ言ってんじゃネェ!!
今時これほどKY(空気を読めない)な価値観はない。あり得ん。もう消費生活を謳歌する時代は終わったはずである。少なくとも先進国では。

かつて、アメリカ大統領のジョージ・ブッシュは、臆面もなく言った。
「京都議定書のCO2排出量削減は、アメリカ経済に打撃を与える。我々はこれに従うことはできない。」
CO2による温暖化に対して懐疑論がまだ残っていた頃とはいえ、また中国やインドなどの途上国が京都議定書の枠組みの中に入らなかったとはいえ、他の先進国はすべて肯定し、高い危機意識を持っていた地球温暖化という問題の本質を、これほど理解・認識していない発言が、唯一の超大国といわれるアメリカ合衆国の大統領の口から発せられるとは、驚愕以外の何事でもない。アメリカ合衆国という国の本質を端的に象徴している発言だ。つまり、「自分たちがよければ、他はどうなったっていい。」歴史が雄弁に語っている。自分たちの国益のみを追求し、それにより他国が不利益になろうが知ったこっちゃない。これがアメリカという国の変わらぬポリシーである。これは、過去どんな過ちを犯してさえも、一向に自己反省とか方針転換される気配がない、と僕は思っている。そして、エネルギー産業と完全癒着しているブッシュ政権にとって、エネルギー産業が不利益になるCO2削減の取り組みなどもっての外なのである。
環境問題とは、1国の国益追求により左右される問題ではない。なぜなら、地球環境は、1国のものではないからである。もはや国益などを超越した、地球として各国が考えるべき問題だということを、アメリカは理解していないのである。自国の経済発展が第一、それさえ達成できれば、地球などどうなってもいい。まったく笑ってしまう。これでいて世界の警察官ヅラして傍若無人な振る舞いを今も昔もずっと続けているのである。本当にアホな国だ。
ようやく最近は世界中で声高に叫ばれるようになったため、アメリカ政府も無視できなくなってきて、対応が変わりつつある。全くいいかげんな国だ。自明な課題を先送りにし、何年間も時間を無駄にしたのである。こんな国をどうやったら信用できるのか?


経済発展と環境保護は両立しない。現在の快適な生活を保ったまま環境破壊を抑制するなんて、そんな虫のいい話はないのだ。画期的なリサイクル技術やエネルギー技術などが発明されない限り、経済発展すればするほど環境は破壊されていく。過去を見れば明らかである。環境問題だけに限って言えば、もう内需拡大による景気改善とか、個人消費とか、快適な生活につながるものはもうすべて捨てていかなければならない。もちろん、経済活動や消費により雇用が発生し、人は職を持ち、金をもらって生きていくことができる。しかし、環境を犠牲にする経済発展はもはや必要はない。少なくとも先進国では。最貧国と呼ばれる国では、生きるために木を切って、森を燃やして、耕作地を作って命をつないでいる。それを我々が止めさせることはできない。そして中国やインドのように発展しつつある国では、過去に現在先進国が謳歌した、経済成長に伴う”生活の快適化”をまさに今享受している。過去経済発展とともに先進国が撒き散らした公害や汚染もそのまま習って地球環境を破壊しながら、である。

人間は、快適な生活をこれ以上追求することはできないのだ。これからの世の中では、いままで余計に快適だったことをどんどん捨てていかなければならない。一度快適さを享受してしまったら、人間の特性上不便に戻ることに拒否反応を起こす人が多いかもしれない。しかし、その「快適でなくなる生活」に甘んじることができないのなら、地球は確実に犯されていき、人間が絶滅するんだろうということだ。そもそも、人間は地球上の資源を使って暮らしているのである。資源の調達先は今のところは地球からだけ。ここに資源がなくなったら、もう自然の通りに生きていくしかない。今の60億という人間がすべて、先進国の人々がしているような生活をするのは不可能である。地球がいくつあっても足りない。破壊された自然は元に戻らない。増殖しすぎた人間(途上国ではこれからもかなりのスピードで増え続けるであろう)は、自粛することを知らないと、自らを破滅に導くことになる。

環境先進国ドイツの省消費、省エネルギーの生活などを見ると、結局大切なのは人々の意識改革なのだと感じる。

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