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ミャンマー日記(2014年4月)
2014/4/13 (Sun.)〜4/16 (Wed.)
ティンジャン(水祭り)レポート

4月中旬は、ミャンマーの正月である。この時期、正月前の4日間、ティンジャンと呼ばれる水祭りが行われる。

4月13日日曜日
ティンジャン(水祭り)初日 晴れ・暑い@パアン

バイクは格好の餌食
 
 
 
全身ずぶ濡れかつタナカを塗りたくられた私
 
 
我らがトラックの荷台
 
 
すれ違いざまに放水
 
 

水を浴びるためにトラックに乗る人々 
 
遅い昼飯

朝9時過ぎに起きる。午前中はちょっと仕事。
昼、ウーゾウゾウと二人乗りバイクで昼飯に行く。そこではもうすでに水かけ合戦が始まっていた。だが、この時は大した被害もなく、ちょっと小型洗面器でやられたくらいだった。

昼飯後、暑い中ネットサーフィンをしながらダラダラしていると、停電。することがなくなった。
午後4時。僕はティンジャンを冷やかしてやるか、と自転車で出かけることにした。自転車は、ティンジャン前に同僚のミャンマー人に借りたのだ。だが、まさか、冷やかすどころか、1時間後には全身ずぶ濡れで帰ってくることになろうとは。
自転車で事務所を出ると、すぐ隣の家のおばさんが、一人で道行く人々を待ち構えていた。さすがに僕、ガイジンだし、いきなりなんてことはないよね?と甘く見てフフフんと鼻歌混じりで通り過ぎようとしたら、おばちゃんはするすると近寄ってきて、手に持っていた洗面器の水を僕にぶちまけた。
「えー、いきなりーーー???!!!」
この先、数百m毎に、武装勢力が道端で待機していて、通り過ぎるバイクや車に一斉放射している。僕は、パアンでも相当な田舎道を、事務所から自転車で1kmほど先の商店街まで行くのに、6度ほどの水攻撃を受けた。もうすでに全身ずぶ濡れである。

パアンでは、バイクが実に多い。車よりも多い。次から次へとバイクは通る。鉄の壁におおわれていない、身体むき出しのバイクは、水をかける側のこの上ない標的である。

水をかける側は、田舎道だからか、子供たちがまず多い。そして女性も多い。そして、若者の、狂ったようにダンスしているグループは圧巻だ。彼らは、道中に広がって大音量のロック音楽(メタル系)に合わせて踊り狂う。グループ名は「SPADE1」。すぐ近くには、「BLACK SHELL」なるグループもいた。暴走族か、お前ら。
そして通行するバイクや車は、当然彼らを轢き殺すわけにはいかないので、そこで止まる。というか、彼らが車やバイクの前に立ちはだかって、「止まれ」と命じるのである。すると手に手にバケツを持った彼らは、まな板の鯉のように観念した人々を、一人ひとり水の毒牙にかけていく、というわけである。まさに逃げられない関所。

しかしよく見ると、バイクで通る人々は、老若男女、みんな普通のことのように水を浴びている。浴びても何事もなかったかのようにそのまま通り過ぎるのだ。そうか、これが文化ね。
この水祭りには意味があって、新年を迎えるにあたり、今年1年のけがれを洗い流すために水をかけるのだそうだ。つまり、人々は水をかけてほしいわけである。

タナカというミャンマー人が男女問わず顔に塗っている茶色い化粧品も、水と同様の武器である。トラックやバイクを止めて、乗っている人の顔にこれを塗りたくる。僕も帰り道、タナカを塗りたくっているグループに遭遇し、やられた。

水祭り 4月13日映像(1)
水祭り 4月13日映像(2)

午後7時、ウーゾウゾウと夕食へ。夜のとばりが落ち、もう水は舞っていない。子供たちも若者たちも夕食の時間だ。
帰り道、商店街の真ん中に設置された舞台の前を通り過ぎる。スピーカーから大音量の音楽が流れる中、舞台では民族衣装を着た女性がずらりと並んで踊りを披露している。いい。
夕食後、さっきのステージはまだ続いているかと思って商店街まで自転車で行ってみた。だが、舞台はもうすでに終わってしまったようだ。道を挟んで反対側に設置されたVIP観覧席にも誰もいない。きっと州知事か州のお偉方が観覧したのだろう。
個人的には朝まで大音響鳴らして何が悪い?的な国なのに、公式行事はきっちり早い時間に終わるのだろうか。

いくつかの店は、色とりどりの電飾でライトアップされている。この飾りは通年なのだろうか、正月特別飾りなのだろうか。普段夜ここに来ないので分からない。
テレビの設置してある食堂が、野郎どもで一杯になっている。衛星テレビでは、イングランドプレミアリーグ、リバプール対マンチェスター・シティの試合。みんな見入っている。やはりこの国でもサッカーは人気スポーツだ。

夜、事務所の周りは予想に反して静かだ。虫の音が静けさを増幅している。静かだ。電気もない。

4月14日月曜日
ティンジャン(水祭り)二日目 曇りのち晴れ・暑い@パアン

今日は、生徒とともにトラックに乗って街に繰り出し、本格的に水の掛け合いに参戦する。結果として、今日一日で、僕はパアンでのティンジャンの真髄に触れることとなった。多分。

生徒10人を荷台に乗せたトラックが事務所に来たのが朝7時。このトラックは、荷台に座席がついているタイプ。荷台には、ドラム缶大の水桶2台も一緒に積まれている。僕とウーゾウゾウを乗せ、出発する。僕だけが朝飯を食っていなかったので、事務所近くの行きつけのお茶屋でモヒンガ。ここで、この店の子供たちと近所の親子がトラックに同乗。彼らも僕らとティンジャンを楽しむことになっているらしい。
まず僕は、ウーチョウとともに、トラックの助手席に乗る。ここは水にやられない聖域である。僕に気を使ってくれているのだろう。

パアンからまずは郊外の洞窟寺院へ向かう。まだ7時半だというのに、すでに狂乱の水大会は幕を上げていた。道端で待ち受ける無数の人々。50mに一組くらいの頻度で、水を満たしたドラム缶を設置し、そこからバケツや洗面器やコップで、道行く車やバイクに容赦のない水浴びをさせている。時々、若者のヤンキー軍団みたいなのが道路を封鎖している。彼らは、大型スピーカーからラウドな音楽をかけながら、それに合わせて狂ったように踊ってまくっている。顔を白く黒く聖飢魔Uばりに化粧したり、仮面をつけたり、グラサンをかけたり、男も女ももうみんな頭の中が真っ白になってしまっているようだ。奴らは、バイクやトラックを一台一台すべて止めて、水の洗礼を受けさせる。かけられる方は、喜んで水を浴びているようである。さすがに車の窓を開けさせて水をかけることはないので、窓を閉め切った普通の乗用車の乗客は水を浴びることはない(車そのものは相当に激しく水を浴びせられるが)。水祭りは、人に水をかけるのが趣旨であるので、ターゲットは、バイクと、バイクタクシー、トラック、ピックアップトラックの荷台に乗る人々である。
エクアドルでもそうだったが、ピックアップトラックやトラックの荷台には人々が満載され、水をかけるのとかけられるのを同時に楽しむ。
※後になって分かったが、エクアドルでは街を流すピックアップトラックは必ず水を満載していたが、こちらでは人が満載され、ほとんど水を積んでいない。つまり、水を浴びるために街を流すわけである。水を浴びることは、けがれを洗い流すということで、かけるよりもかけられるのが幸せなのだろう。
だが、僕らのトラックは水を積んだ武装トラックである。バックトゥザフューチャーのリビア人テロリストのごとく。

さて、初めの洞窟寺院に行くまでに、そんなこんなで荷台の生徒たちは、荷台上から反撃するも、地上の圧倒的武力には勝てず、散々に水を浴びせまくられ、着いた時には全員が全身ずぶ濡れであった。

洞窟寺院では温泉が湧き出ていて、それがプールのような池を形作っていた。ここで若者たちは次々に泳ぐ。気持ちよさそうだ。我々の生徒たちも、次々に飛び込んでいた。まだ朝方なのでお湯が心地よいのだろう。

さて、そんなわけでさらにずぶ濡れとなった生徒たち。ここからいよいよパアン市内へ向けて走り始める。僕も荷台に移動し、水祭りを体感することにする。
ここからの約2時間、まさにクレージーとしか言いようのない人々の熱狂ぶりを目の当たりにすることになる。

エクアドルの水かけ祭りに比べると、激しくクレージーだ(いや、この「水かけ」というものの性質から言って、きっとエクアドルでも激しいところはきっと相当に激しいのだろう)。エクアドルでは、道を封鎖して、踊り狂う若者グループが一台一台に水の洗礼をするなんてことは見たことがなかったが、ここでは普通である。それが数100m置きにあるというのだからたまらない。
そして、VIP席なのか、ところどころに設置された演壇みたいなところからの一斉ホース照射。一列に並んだ人々が、一斉にホースで放水するのだ。ホースの放水。これには手がつけられない。バケツや洗面器は、一瞬の武器であり、弾込めが必要であるので、どうしても次の一射までに時間がかかる。これに対し、ホースは、連続的に、水がある限り永遠に敵を狙撃し続けられる。ホースにも種類があって、細細いの、ちょっと太いの、そして何といっても最強なのは、超極太強力ホースである。銃口が5cm、射程10数mはあろうかというこの恐るべき兵器は、至近距離で受けたら、顔を上げることができない。つまり反撃の機会を与えない。普通の細いホースとは、水量と水圧が段違い。(何か、同じようなことをエクアドルでも書いたな)
この一斉ホース放水に、僕らはなすすべがない。ただ顔を下げて、じっとその場を通り過ぎるまで耐えるだけである。面白すぎる。

だが、この大容量ホースには利点もあって、道中我々は何度も水がなくなったのだが、その都度、このホースで放水しているところで、水を補給させてもらった。この水量なら、ドラム缶一杯にするのにほとんど時間がかからないのだ。

ホース放水に対しては反撃もままならない我らであるが、対向車線をこちらに向ってくるトラックやバイクに対しては、すれ違いざまに一発を浴びせるという戦法は、相当に効果的だ。こちらが水で武装しているとはあまり想像していないのだろう、バケツで一撃したら向こうは結構驚く。だが、それもすぐ後には手を上げてウォーってな感じで、「ありがとう」とでも言ってるかのようだ。
もっとも、トラックの連中は、向こうから近づいてくる段階で、みんな手を上げて「ヒュー!!」「ウォー!」と歓声を上げ、同じくトラックの荷台に乗る僕らに合図というか、愛想を振りまいてくる。トラックの荷台の者同士の心の交流だ(笑)。

道端にドラム缶を出して標的を待っているところでは、必ずセットで大音量で音楽がかかっている。人々は音楽に合わせて踊りながらバイクやトラックの到来を待つ。メタル、ロック、テクノ、ミャンマー歌謡、などジャンルは様々だが、この音楽との相乗効果で、水をかける人々もかけられる人々もさらにハイになるという仕組みである。
かかっている曲の中で特に多いのが、PSYの『江南スタイル』である。韓国文化の浸透、ここにも。まぁ、あの曲は世界的大ヒットらしいし踊れるという意味では最適だから無理もないか。

大抵の水はぬるくて、容赦ない攻撃を受けても、酷暑のミャンマーでは浴びるのが気持ちいい。が、時々キンキンに冷えた水をかけてくる奴がいる。これにはみんな一斉に悲鳴を上げるのが面白い。ご丁寧にも冷蔵庫で冷やした水を持ってきているのだろうか?
浴びた水を結構飲んでしまうが、この水、飲んでいいのだろうか?という疑念が頭をよぎる。

昨日も書いたが、小さな容器にタナカを入れて持っている輩も多い。トラックやバイクを止めて、乗っている人の顔にこれを塗りたくる。
タナカはミャンマーの伝統的化粧品だし、匂いもいい匂いなのでまだいいが、時々白い泡の変なスプレーを吹きかける奴がいる。これは水祭りの新たなスタイルなのだろうか。

水祭りでは、若者は誰もロンジーを履いていない。男女ともみんな細めのズボンである。
道を封鎖している若者グループは、黒を基調とした服を着ている。この日のために誂えたのか、そろいのTシャツだったり、革ジャンチックなロッカースタイルだったりするが、黒い服と黒いズボンが多い。流行りかしら。

パアンのダウンタウンでは、いたるところにステージが設置され、中でもひときわ大きなステージでは、女性シンガーの歌や、ダンスユニットの踊りが繰り広げられている。まさに、一大イベント。

それにしても、このティンジャンの4日間で、一体どれだけの水が消費されるのだろうか?これだけ水を無駄に使える(いや、ひょっとすると彼らは無駄使いとは思っていないかもしれない)国が、豊かでないはずがない。
中央乾燥地域では、こんなクレージーな水の消費はきっとないに違いない。雨季前のこの時期、生きる水に苦労している人々もこの国には多くいるのである。

ウーチョウの話によると、この水祭りは、1000年の歴史を持つという。もう、完全なる彼らの文化である。上座部仏教のタイやカンボジアでも同様の水かけ祭りとなるらしい。実際には文化的意味合いがあって、新年を祝う行事であり、1年のけがれを洗い流す、そんな意味があるそうだ。だから、水をかけられるのは幸せなことであり、みんな水をかけられて嬉々としている。
エクアドルの時は、いきなり水をかけられてムカついたりもしたけど、それが文化なら、目くじらを立ててもしょうがない。頭からバケツの水を浴びせられて、これがミャンマーと観念するしかないのだ。このクレージーな水祭りは、僕には最高に楽しめた。老若男女、ここまで頭真っ白で夢中になるかね?って感じで。ミャンマー人のエネルギーを感じるイベントだ。
だが、バイクに乗っている連中(たいていが二人乗り)は、水掛けられてハイになって、騒いだり手離したり、スピード出してトラックを追い抜いたりするので、相当に危険である。おそらく、このティンジャンの期間中、たくさんの連中が交通事故で死んでいるに違いない。

それと、きっとこの喧騒とは全く無縁で、家の中でテレビ見ながら一歩も外に出ない人もいるのだろうなぁ、と想像する。「水祭り大嫌い!」てな感じで。

2時間の水の掛け合いを終え、今日はもう一つ、洞窟寺院へ行く。全員ずぶ濡れでKawgon Caveというパアンで一、二を争う有名な洞窟寺院に到着。
ここには、普通に設置された多くの仏像の他に、崖の岩壁に無数のブッダが彫刻されているという、圧倒的な寺院である。

Kawgon Cave 写真集

午後2時、水との激闘と観光は終わり、遅い昼飯をみんなで食べる。ウーチョウの考えでは、この後一休みしてもう一度街に繰り出す予定だったが、生徒たちに聞いたら、「もういい」とのこと。確かにもう十分水と戯れた。僕は初めと最後はトラックの助手席にいたけど、奴らは朝からずっと水の猛威を浴び続けたのだ。

日はまだ高く、ぐしょ濡れに濡れた体に、最高の恵みだ。ミャンマーでは今まで昼間の太陽をいいと思ったことは一度もなかったが、この時ばかりは違った。2時間プールで泳いだ後、日向ぼっこしたときのあの気持ちよさと同じだ。そして疲労感。

こうしてティンジャン二日目は終了。

水祭り 4月14日映像(1)
水祭り 4月14日映像(2)


夕方、急に雲行きが怪しくなり、こちらでは珍しく、嵐のような強風が吹き荒れた。こっちは、風が吹くと砂塵が巻き上がり、家じゅうが砂っぽくなるので大変だ。なるほど、清潔というのは、人工的なものだと再認識させられる。コンクリートで土を覆い隠した都市には、砂塵はない。よって清潔である。
夜、風は止んだ。昼間の水かけの喧騒も、嘘のように収まっている。静かな夜。





4月15日火曜日
ティンジャン(水祭り)三日目 曇りのち晴れ・暑い@パアン


獲物を待ち構える子供たち
 
バイクの女の子二人が餌食に
 
 
トラックに乗る人々は最高の獲物
 
今日は特に予定はない。朝から隣の家の前では、三度狂乱の水しぶきが上がっている。
昼前、ウーゾウゾウが事務所からホースを引っ張り出してきた。すると近所の子供たちがわぁーっと集まってきて、すかさず水かけの始まりとなる。事務所から大きな水桶を出して前の道に設置し、ホースで満タンにする。そこからはいつものごとくの始まりだ。
子供たちは、歓声を上げながら道行くバイクや車やトラックに散々水を浴びせている。僕も当然のように参戦することにする。事務所の目の前なので、普段は外に出れない警備員の二人のオッちゃんも楽しんでいる。小型スピーカーを門の前に持ってきて、そこからガンガンに音楽をかける。それに合わせて踊る。ウーゾウゾウもホースをもって楽しそうだ。

地上部隊は、楽しい。ほとんど攻撃されることがないからだ。

昨日もちらっと書いたが、ミャンマーの水祭りは、エクアドルの水かけ祭りと大きく異なっていることがある。それは、エクアドルでは武装ピックアップトラックの連中が結構幅を利かせていて、何しろ相当なスピードで走り去るトラックから攻撃を仕掛けるので、地上にいる人々とほぼ互角の戦いができる。だがここミャンマーでは、武装トラックといえどもことごとく関所で止められ、ホースや地上部隊の両側からの水攻撃になすすべがない。それに、ミャンマーでは武装トラックは少なく、ただ人を満載して、水をかけることにではなく、かけられることに専念しているように見える。掛けることを楽しむのと、掛けられることを楽しむので、ここに両国の大きな相違がある。
あと決定的に違うのは、何といっても消費する水の量。こちらは水が無尽蔵にあるかのごとく、水を使いまくる。少なくともパアンでは。

僕にとっては、目の前を通り過ぎるバイクやトラックを止め、いくらでも水かけ放題、という地上部隊は、楽しいことこの上ない。無礼講、ここに極まれり。

子供たちは、遠くにバイクやトラックが来ると、「来たぞ!」と叫んでみんなで待ち構える。そして、目の前に来たバイクやトラックに洗面器やバケツで水を浴びせると、すごい勢いで水桶に戻って水を補給する。その速いこと。まさに本能の赴くままに生きる。こうして水祭りのDNAが形成されてゆくのね。

昼飯休憩は、2時から3時の1時間。この時間は子供たちも家に戻っておとなしく(?)飯を食う。
昼飯後、攻撃再開。

午後からは、いつも僕が休日に飯を食ったりタバコを買ったりする雑貨屋兼食堂のオバちゃんや子供たちも参戦し、全部で20人近い一大グループとなった。ウーゾウゾウや警備員のウースティーブンがやってきたバイクやトラックを停めたり減速させ、子供たちやオバちゃんが、一斉に水をかける。かけられる方がかわいそうになってくるが、彼らはおとなしくかけられて通り過ぎる。。だが中には、卵とかかばんとか、何か水に濡らしたくない物品を運んでいる人もいて、そんな人は、片手をあげて手のひらを見せ、「やめろ、やってくれるな」という合図をする。それでも子供たちはその嘆願を無視してかける場合があるが、まぁ、それもご愛嬌。残念ながら無差別に水をかけていいのがこの祭りである。

この日、ひとついただけないことがあった。それは、バイクはたいていが二人乗りで、男男、女女、男女のパターンが多いが、後ろに若い女の子が乗っていると、水をかけた後に、どさくさに紛れて女の子のケツを触る子供がいるのだ(もちろん男の子)。触るのは、割と年かさの、小学校高学年からもしかして中学生くらいの子供たち数人(小さい子はしない)。これまさに、痴漢行為と言って間違いない。大きな青空の下での痴漢行為。触られた女の子たちは、後ろを振り返り、「何すんのよ!」的な視線を投げかけて去っていく。だが、ついにある一組のカップルが乗っていたバイクで、触られた女の子が怒り、運転手の彼氏(多分)が後ろを振り向いてバイクを停め、「てめぇら、俺の女に何すんのや!?」と子供たちを睨み付ける事態が発生。彼氏は今にも降りてきて子供たちに一発浴びせそうだったが、そこはぐっとこらえて、しばらくにらみつけた後に去って行った。これで痴漢行為をしていた子供たちもビビったのか、その後は女の子の尻を触る行為はなくなった。
それにしても、これぞ本能に基づく行為。まさにどさくさに紛れて自分の欲望を満たす。いくら子供でも、いくら水祭りでもこれはいかんね(笑)。

また、この日は特筆すべきことがもう一つ。何と、窓を開けた車が何台も通りかかり、彼らに対して、子供たちは容赦なく開いた窓から車の中に水をぶちまけていたことである。車の中にいる人は全く怒る気配もない。つまり、水をかけてもらうために窓を開けて走行しているのだ!車、大丈夫だろうか?やっぱり水をかけてもらいたい願望が強いのか。面白い。
ほとんどの車は窓を閉め切って通行している。だが子供たちはそんな車には特別激しく窓に向かって水を浴びせかける。さらには、車の窓にタナカを塗りたくる。よって車は、窓がタナカで汚されていることが多い。

何といっても一番盛り上がるのは、荷台に人を満載したトラックが通った時である。トラックは僕らの前で止まり、攻撃を受けるがままになる。子供たちは何度も何度も水桶に戻り、水を汲みなおしてはトラックに集中砲火する。トラックに乗る人々も、嬉々としてこの水攻撃を受ける。もちろん中には、いやそうな顔をしている人もいるけど。

さて、そんなこんなで水かけは続いた。子供たちは飽きもせずに楽しんでいる。

日が傾いてきた6時前、お開き。今日はかける側で存分に楽しんだ1日だった。

水祭り 4月15日映像(1)
水祭り 4月15日映像(2)



4月16日水曜日
ティンジャン(水祭り)四日目(最終日) 曇りのち晴れ・暑い@パアン


ズウェガビン山
 
超急階段を上る
 
ズウェガビン山山頂のパゴダ
 
 
 
熱狂の人々。こういう関所がいたるところにある。
 
ホースの放水になすすべなし
 
「もう笑うしかない」ならぬ、「もう下向くしかない」
 
 
今日が水祭り最終日。明日がミャンマーの新年である。

今日は生徒たちと朝からパアン随一の聖なる山、ズウェガビン山に登る。その後は、水祭り最終日に再びトラックで出撃する。

ズウェガビン山は、パアン市街から南に7マイルのところにある山で、市内からもその山容を望むことができる。パアン郊外には、いくつもの山々があるが、これらの特徴は、石灰岩の山であることだ。パアンには洞窟が多いが、鍾乳洞であり、石灰岩の地質であることが分かる。
パアンから見える山々は、石灰岩の岩峰が多く、どれも特徴的な稜線を持っている。尖った峰を複数持つ山が多い。

さて、ズウェガビン山もそんな山の一つなのだが、この国特有の、頂にパゴダがある山である。事務所から見える、ズウェガビン山の北側の山にも頂上にパゴダがあり、夜な夜なライトアップしていると以前書いたが、ズウェガビン山にも相当に立派なパゴダがあるとのことだ。
日本でも、「奥の院」といって麓の神社の分院が山の中や山頂にあることがよくあるが、仏教国であるミャンマーでも、山のてっぺんというのは聖なる地として信仰の対象なのだろうか。

事務所に朝7時集合。僕はいつもの食堂で朝食。今朝はあいにくモヒンガもなかったのだが、オバちゃんが目玉焼きを作ってくれた。これにパン、コーヒー。
トラックで朝7時半に出発。もう目の前にズウェガビン山はそそり立っている。急な岩峰で、「本当に登れるんかいな?」とビビる。
20分ほどで、ズウェガビン山の登山口に到着。ここには、1000体以上のブッダの座像が草地に整然と並んでいる。圧巻だ。
登山口には店や食堂がいくつかあるが、まだ朝なので活発ではない。

7:50、いよいよ生徒9人と僕、ウーチョウが登り始める。空は曇り空。暑くなる前に登りたい。
案の定、生徒の半数はサンダルだ。だが、きちんと靴と靴下を履いている生徒もいる。さては、登山家やな。
いきなり初めから急な階段の連続。あっという間に息が切れる。15分ほどで寺のような建物に到達。ここから怒涛の急階段が延々と続く。傾斜が半端ない。相当にきつい。生徒たちも休み休みの状態だ。20歳前後の生徒たちといえどもかなりきついらしい。一人は、朝飯食べすぎたとかで、途中で吐いてたが、吐いたら気分良くなったらしく、そのまま山登りを続行。彼は平坦なバガン出身で、山登りの経験がないのだという。ちなみに、他の8人は、チン州とかカチン州とか山がちな州出身のため、山には慣れているとのこと。確かに、生徒のうち3人は、するすると登って行ってしまって、姿が見えない。だが残りの5人はかなりきつそうだ。
僕もアップアップだ。相当にきつい山登りである。階段が多いのだが、傾斜が激しい。それがずっと続く。

やっとのことで急階段を過ぎると、今度は森の中の道となる。外からは岩山に見えたが、木で覆われている部分も結構ある。こういう道はいい。
ところどころ、岩がむき出しになっているところがある。沢登りでいえば、「大岩」みたいな感じ。

時間がたつにつれ、いつものように雲が晴れ、日差しが照り付け始める。するとグングンと暑くなってくる。
ようやく山頂が見えてくる。最後の急階段の途中、サルがいて、人間からの餌を待っている。かなり餌付けされているようだ。
そして、ついに、山頂に到着。9:30。登りの所要時間は1時間40分。
山頂には金色の大きなパゴダ(仏塔)がある。人々はここで祈りを捧げる。ここまで上がって来るのに苦労したので、よくこんなところにパゴダ造るなぁ、と感心する。
雑貨屋やお土産屋もいくつかあって、寺だろうか、建物もある。

景色は最高だ。カレン州の平野が見渡せる。ところどころに山があり、その間に広がる緑と茶色の平原。近くの山の山頂にも、例外なく金色のパゴダが建っている。

山頂で30分ほど過ごし、下山。下山はさすがに早い。急階段の下りに膝が笑いながらも、1時間ほどで登山口に戻る。11時。

ズウェガビン山 写真集

この後、岩の上のパゴダ、チョッカラッに行く。僕は2月に一度来たことのある寺院だ。今日は水祭り中だけあって人がやたらと多い。ナマズの子供だかドジョウのようなものを桶で売っているおじさんがいる。人々はそれを袋に買って、パゴダの周りを取り囲んでいる池に放す。これも宗教的な意味があるに違いない。

12時半。一旦街に戻り、昼飯。
事務所に戻る。午後1時半。ここからはいよいよ最終日の水祭りに突撃だ。今まで2台だった水桶を、ドラム缶を積んで3台とし、水容量アップして臨む。
近くの行きつけの食堂で、この時期に食べるという餅菓子を女性たちが作っていた。これはタダで振る舞われるとのことで、みんなでごちそうに預かることにする。
そしていざ出発。

今日は最終日だけあって、人々はひときわ盛り上がっている。ダウンタウンに出るまでにすでに人々の狂ったような放水を浴びてびしょ濡れだ。だが、こちらも負けてはいない。通り過ぎるトラックやバイクを攻撃し、相当なダメージを与えた。

そして、水が最も激しく飛び交う、タンルウィン川沿いの通称「通せんぼ通り」に突入、例によってガンガンに音楽を鳴らした若者グループ(おじさんも交じっている)が道をいたるところで封鎖し、大容量強力ホースから水しぶきが龍のように飛び出している。今日は繰り出す車も多いのだろう、よってもって大渋滞。

白兵戦の極意。対バケツ。バケツというのは、ホースの次に厄介な武器である。まず貯水できる容量が多いので、直撃を受けた時のダメージが大きい。また、振りかぶって横手投げで放水してくるので、水の勢いがいい。(ちなみに、バケツ以下の武器は、洗面器、プラスティック製水鉄砲、コップの順となる。水鉄砲は、子供が持っていることが多いが、いかんせんひ弱な水圧でしかない)
僕は、何度も何度もトラックの上で地上からのバケツ攻撃を受けるうち、一つの対策に行きついた。それは、いわゆるカウンターパンチである。本気で強烈に浴びせようとする敵は、バケツのモーションが大きい。敵がバケツを振りかぶって、テイクバックの後、リリースの直前を狙って、奴らの顔面に洗面器で水を見舞うのである。こちらは、取っ手つきの小型洗面器で、火力、いや水力は小さいが、スナップを利かせれば、素早いモーションで割と強烈な攻撃が可能である。
人は顔に水を受けると必ずひるむものである。まぁすでにモーションに入っているので、攻撃されるのは避けられないかもしれないが、奴の発射前に顔をカウンターで攻撃することで、奴らの勢いをそぐことが可能である。たとえ奴らの放水の勢いはそれほど変わらないとしても、少なくとも奴らに精神的ダメージを与えることが可能である。自分が一方的に攻撃することを信じて疑っていない敵に、まさかの反撃である。
ということで僕はバケツ男(または女)にターゲットを絞り、カウンターで仕留めることに専念した。うまくいった場合もあるし、タイミングを外してこっちがもろに攻撃を受けてしまったこともあるが、このことは僕が今回の水祭りで学んだ重要なことの一つである。

そして、次々にやって来る、舞台からのホース放水。僕的にはこいつらが一番一撃を浴びせたくなる連中である。なぜなら、あまり攻撃を受けそうにない演壇に一列に並んで、ニコニコ顔で容赦なく放水してくるのである。よく見ると、子供とか女性が結構多い。
僕はここでも果敢に洗面器で勢いよくスナップを利かせて反撃した。すると、ホースの放水が一斉に僕の顔目がけてくるようになった。まさに、多勢に無勢。顔を向けてられないので、後ろ向きで滅法やたらと洗面器で反撃するが、さらに集中砲火を受ける。100倍返しされた感じだ。無念。

生徒たちの水かけ行動を見ていると、明らかに奴らのターゲットは、若い女の子である。男二人が乗っているバイクには目もくれないくせに、女の子二人組だと途端に目の色変えて水をかける。トラックでも、女の子がたくさん乗っていると、嬉々として攻撃する。そりゃそうだよなぁ、女の子が水を浴びてる姿なんてそうめったに見れるもんじゃないもんなぁ(笑)。ほとんどの若い女の子の格好は、Tシャツにジーンズという感じ。道で踊りまくっている若者グループの中の女の子たちは、これまたイカれた感じの子が多いが、水を浴びて踊っている姿は、いい(笑)。

一度事務所に戻って、水を補給してさらに出撃。今日は最終日なので生徒たちも「とことんやってやるぜ」的意気込みらしい。

軍の近くを通りかかると、ふつーのおじさんグループに混じって、緑色の軍服らしきものを着た人が二人ばかしいた。この人たちには水をかけていいのだろうか?と僕が迷っていると、もうすでに生徒たちは彼らの頭から水をぶちまけていた。なんだ、軍人もいいのね、水かけて。
その後、警官らしき男性がバイクで通りかかったのだが、生徒たちはこの警官らしき制服の人物にも容赦なかった。なんだ、警官もいいのね、水かけて。
問題なのは仏僧だ。この国では、僧は一番敬われる存在である。あるミャンマー人に聞くと、「僧にはかけてはならない」と言う。だが、実際、昨日子供たちは通りかかったバイクの僧に思いっきり水をかけていた(1台だけだったけれど)。一緒にいた大人たちも注意する素振りはなかった。僧に水をかけていいのかは、不明だ。

終わり近くの「とうせんぼ通り」は、もはや無秩序に近い状態となっていた。踊り狂う人々、大渋滞の車とバイク。バイクのクラクションがやかましい。道はあまりの放水量に冠水し、道沿いの家は床下浸水してるんじゃないの?という状態。
その中、最後の戦いを繰り広げる僕たち。最後の方にはもう疲れた感じの生徒もいた。実際、僕も水を浴びすぎて、「そろそろええやろ」という気になっていたのが正直なところだ。だが、まだ荷台で踊りまくっている生徒もいる。まさに、クレージーがクレージーを呼ぶ状態。

そしてついに、「とうせんぼ通り」を抜け、帰路につく。やり尽くした達成感がある。田舎道の家族部隊に、散発的攻撃を受ける。
近くの行きつけの食堂で再び餅菓子をいただき、事務所に戻る。
午後5時。記念撮影をして終了。

とにかく、(どこもそうなのだろうが)パアンでの水祭りは、クレージーの一言に尽きる(ミャンマー人によると、ヤンゴンはもっと激しいらしい)。これを見て初めてミャンマー人のメンタリティーが見えてくる。

夜、水祭りの終わった辺りは再び静かだ。暮れていくベランダに座り、一人感傷的な気分になる(笑)。これでこの狂乱は1年先までやって来ないとなると、実に寂しい気がする。だが、楽しいことには終わりがある。だから「イベント」なのであって、これが年がら年中水の掛け合いをやってたら、ここまで人々はクレージーにならないに違いない。1年のうちのわずか4日間だからこそ、、人々は狂って羽目を外したがるのだ。色々なことが抑圧されていた軍事政権下では水祭りはどうだったのだろう?変わりなく人々は羽目を外していたのだろうか?それとも、当時楽しめなかった反動で、今こんなに盛り上がるのだろうか?いや違うな、きっと。政治体制がどうあれ、水祭りだけは変わらずにクレージーであるに違いない。

最後に「水かけ」とは何か?
水かけ、それは水を介した人と人との心の交流だ(笑)。

水祭り2014
水祭り 4月16日映像(1)
水祭り 4月16日映像(2)

水祭り 4月16日映像(3

<追伸>
夜7時頃、ウーゾウゾウとバイクで夕飯に出かけた。さすがにもう誰も水かけはしてないよね、とタカをくくっていたら、食堂に着く直前に、バケツで一発やられた。
「おいおい、新しいTシャツなのによー」
と言っても始まらない。
水祭りの残党である。夜になってもまだ未練がましく放水している。さすがに油断は禁物だ。
しかし夕飯までもびしょ濡れ状態で食べることになろうとは。
2014/4/12 (Sat.)
ビデオチャット 曇りのち晴れ・暑い@パアン

ミャンマー的田舎風景(パアン)

実質的に今日からミャンマーは正月休みである。この時期、「ティンジャン」と呼ばれる水かけ祭りとなる。実際には明日13日からスタートで、17日の5日間がティンジャンらしい。ティンジャンが終わると、ミャンマーは正月を迎える。

昼前、パソコンを開いてフェイスブックを見ていると、石坂からフェイスブックに電話がかかって来た。いわゆるビデオチャットというやつらしい。
今はスカイプとかいうビデオ通話システムがあるが、フェイスブック経由でもこんなことができるのね、と感心しきり。スカイプもやったことのない僕にとっては、初のビデオチャット体験である。

僕が辞めた前の会社では、それこそ毎日テレビ会議をやっていた。国内はもとより、海外事業所、果てはお客さんとまでテレビ会議をやっていたので、システムそのものには慣れているが、まさか個人的に普通のインターネット回線を使って、しかもこっちの回線は相当に遅いはずなのに、ビデオ映像が見れるのかと、技術の進歩に驚く。さすがに、こっちに映っている石坂の画像は、お世辞にも高画質ではないし、向こうで見てる僕の画像も鮮明ではないようだ。

その後、ウーゾウゾウと近くの食堂に昼飯を食いに行く。帰って来た後、石坂とベボと3者でのビデオチャットをした。もっとも、システム上、純粋な3者通話ではなくて、僕とベボ、ベボと石坂がつないで、ベボが中継する、という形である。3人以上のビデオ通話は、有料サービスとなるらしい。

お互い、近況をダラダラと話す。同郷の彼らとはミャンマー出立直前にも会っていたので、それほど久しぶり感はないが、まぁそれでも顔を見て会話できるというのはなかなか新鮮である。

夜、事務所の警備員たちがアップテンポの音楽に合わせて陽気に歌い騒いでいる。いよいよ明日からミャンマー最大イベント、水祭りのスタートである。。
2014/4/9 (Wed.)
サソリ 曇りのち晴れ・暑い@パアン

サソリ

事務所で夕食を食べていると、ウーゾウゾウが帰って来た。彼は、上部を切り取った1リットルのペットボトルの底に、何か黒っぽい物体を入れている。それを僕と、パアンに出張に来ている日本人駐在員のTに見せた。グロテスクな模様を持つ物体は、サソリであった。僕は生まれて初めてサソリを見た(と思う)。
大興奮だ。見た目からして相当にヤバそうな生き物である。テカテカと黒光りする体に走る筋がいやらしい。そしてハサミ(鎌?)と数珠のような尾。こりゃヤバい。本当にヤバいぞ。

ウーゾウゾウは「ちょっと待ってろ」と言って、定規を持ち出し、事務所の床にサソリを放った。
「おい、大丈夫なのかよ!これ、刺されると死ぬか?」
僕たちは騒ぎ出すが、英語の分からないウーゾウゾウは、僕らが言ったことには反応せず、笑顔を作りながら、サソリの鼻先に定規を当てて巧みに操っている。サソリの動きは結構速い。ゴキブリよりちょっと遅いくらいだろうか。足が割と多い。カニと同じか。甲殻類?
僕は「写真撮るからそのままそのまま!」と言ってカメラを取り出し、撮ったのが右の写真である。
体長は尾を合わせると10cmくらい。ウーゾウゾウの対応を見ていても、相当に危険な生物であることが見て取れる。

エイリアンとか怪物映画に出てくる未知の生物の一部は、サソリをモチーフにしているに違いない。デザイン的には、洗練されているようでかつ重厚である。シンプルでいて複雑。いつもながら、自然の造形。

すげぇ。ここにはどんな生物もいるのかよ?という感じである。それとも、村の長老なんかは、こんな風に回想するのだろうか。
「いやぁ、俺が子供の頃は、サソリなんてそりゃぁ、そこらじゅうにいたもんさ。今はとんと見なくなったなぁ。」
ミャンマーでもそうなのかもしれない。開発による生物の虐殺。

その後もっと驚いたのは、ウーゾウゾウが再びペットボトルの中にサソリをしまい、「それじゃ」と言って笑顔でそれを持って自分の部屋の中に入っていったのである。まさか奴は、あれを飼う気だろうか?

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