2014/11/7 (Fri.)
カレン州祭り 曇り時々晴れ@パアン
カレン州の民族舞踊を踊る若者たち |

驚嘆の人力観覧車 |
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食堂 |

あらゆるものが串に刺さっている |
今日から、カレン州の祭りがパアンで始まった。10日までの4日間連続で行われるという。(※注:後で分かったことだが、祭りは11日までの5日間連続であった)
早速仕事が終わった後、夜この祭りに出かけてみた。会場は、州政府庁舎の横にある広場一帯である。数日前から広場および広場の周りは、祭りの準備が着々と進んでいくのが見て取れた。広場の一角にあるステージでは、カレン州民族舞踊のグループが、次から次へと登壇して飽きることなくリハーサルを続けていたし、広場の周りでは、次々に露店が立ち上がっていった。数日前からすでに営業していた店もあるほどだ。
7日の夜、専門家のMさん、ウーチングウェとウーチョウミャータンの4人でこの祭りに繰り出した。荷台のついたバイクタクシーに乗る、途中、多くの歩行者が乗り込んでくる。歩いていくか、もしタクシーが通りかかれば乗ろう、というような歩行者が、たくさん会場に向けて歩いている。
初日だというのにどこからこんなにたくさんの人が出てきたのだろう、というくらいの人出で会場は大いに混雑していた。広場脇の道路は完全に歩行者天国と化し、そこには主に食べ物を売る露店が延々と出ている。お菓子、卵料理、クレープのようなもの、串料理(野菜、肉、なんでもある)、ありとあらゆる食べ物が並んでいるようだ。
広場に入る。ステージでは、1グループの持ち時間30分くらいで、次から次へと踊りと歌のグループが出場しては、カレン州独特の踊りと歌を披露していた。今日はカレン州の民族衣装をばっちりと着こなしたグループは少なく、揃いのTシャツにロンジーという、いかにも学生風のグループが多かった。ステージ前では、これを見物する人たちが黒山を作っていた。
そしてこのステージからさらに奥に進むと、そこには様々な出店とアトラクション、そして即席レストランが並び、まさに僕ら日本人が想像する縁日や祭りの様相そのものだった。人々は立錐の余地もないほどに狭い通路を両方向に行き来している。
店は、タナカ屋からTシャツ屋、金物屋、アクセサリー屋、時計屋、かばん屋、モデルガン屋、雑貨屋、射的、何でもある。アトラクションは、昔懐かしいゴーカートや、観覧車、バイキング、子供用メリーゴーランド、子供用滑り台などである。他に面白いものでは、入れ墨屋が数軒あることか。
鍋やキッチン用品を売る店では、500チャット均一(約50円)と1500チャット均一(約150円)コーナーがあった。
驚異的だったのは、2つ出ていた観覧車が、いずれも人力だったことである。人力で加速することによって回転させ、あとはベアリングの惰性に任せて放っておく。止めるときも人力で減速する。
係員の若者たちは、始動前に丸い輪状の観覧車の骨組み各所に配置し、それらを人力で回していくのである。サーカス団のような動きに、僕と日本人専門家のMさんは、それだけで感嘆する。メリーゴウランドなども同じ原理で、人が回し、人が止める。さすがにバイキングだけは電気とモーターの力を使っていた。
■人力観覧車 映像
■カレン州の踊り 映像
ウーチョウミャータンがどうしてもゴーカートに乗りたい、というので、Mさんが付き合うことになった。結構このゴーカートの時間は長く、10分近く、彼らは他の参加者とともに、車を激突させる遊びに熱中していた。
その後4人で食堂に落ち着き、ビールで乾杯する。大きめのスープを頼み、みんなで分けて食べる。ウーチョウミャータンが、「値段が高すぎる!」と食堂に対して憤慨する。なるほど、ビール中瓶1本2000チャットもする。食事の値段も軒並み高いようだ。祭りならではのボッタくり料金である。
食堂街の目の前には、巨大な野外ステージがあり、ここでは有料でかなり有名な歌手兼ダンサーがコンサートを開くようである。なるほど、この祭りにはすべてのエンターテインメントが揃っているわけだ。
会場の一画には、「文化コーナー」もあり、ここには、カレン州が手掛ける各種事業(橋や道路などの建設、農水産業、ドラッグ撲滅、など)や、カレン州で活動するNGOの活動が、パネル紹介されている。我々の団体も、州からの要請で、写真とそのキャプションを提供している。見に行くと、なるほど、その一帯は祭りの中でも異色を放っていたが、人々の往来は多く、みな熱心にこれらの「文化的」展示を見つめていた。ドラッグ撲滅、水産物紹介(魚の水槽が何個もあって、魚を展示していた)、太陽光発電事業、農耕用トラクターの展示、カレン州農作物紹介など、多岐に渡る展示があり、なかなか楽しめた。
しかしそれにしても、とんでもない人出である。人混みという表現を超えている。何しろ、通路が狭くなっているところでは、行き違いするのも難しいほどの人の数なのだ。
そして、若者が多い。彼らは、ロンジーなど着ていない。洋装でばっちりと出陣してきている。僕には、この祭りが若者たちの一世一代の晴れ姿披露の場であるかのように感じられた。特に女の子の服装が、気合入りまくりである。彼女らはブラウスに短いスカートとか、ワンピースとか、それこそ日本の若者、−それも原宿あたりにいそうな−、が着ているのと変わりないようなファッションで着飾っている。こんな人たち、パアンの町中で見たこともない。一体どこから現れたのだろう?カレン州全土の若者が、この祭りに合わせて州都パアンに上京してきているのだろうか?。
若者たちは、この祭りで出会いを求めているのだろうか?ミャンマー人もナンパするのかしら?見ていてもそういう気配は感じられないが、とにかく、男女とも、若者たちは気合を入れてこの祭りにやって来ているように見受けられる。
途中、何人かの知り合いと会い、挨拶を交わす。さすがにこの人数である、知り合いがいてもなかなか遭遇するのは難しいだろう。
アイス屋があったので、アイス好きのMさんがアイスを買おうと主張する。僕とMさんとで4人分のアイスを購入する。なかなか美味い。
そうこうしているうちに、着いてからかれこれ3時間近くも広大な会場を歩き回って、だんだん疲れてきたので、撤収することにする。再び広場前の食べ物露店が並んだ通りに出、僕は卵ケーキみたいなのを買い、Mさんは巨大な薄せんべいみたいなのを買った。どちらも美味い。薄せんべいは巨大すぎて1枚丸々食べるのには最後飽きてしまったが。
こうして祭りの雰囲気を存分に楽しんで帰途についた。全く日本人が想像する祭りと変わらない。観覧車が人力なくらいで、出店やアトラクション、それに会場の雰囲気は、僕に懐かしささえ覚えさせた。
驚くべきことには、この祭りはオールナイトなのだという。朝まで続き、しばらく休憩があり、再び始まり、オールナイト。それを5日間も連続でやるというから相当に気合が入っている。
<追伸>
この後、10日(月曜日)の夜にもMさんと二人で再び出かけた。人出はさらに増えているようだった。土日は、ほとんど身動きのできないほどの状態だったらしい。
10日にステージ上で踊っていたのは、カレンの民族衣装を着た舞踊グループで、さすがに日を重ねるにつれて真打が登場してくるのに違いない。おそらく、初日に見たTシャツにロンジーのグループは、学生の前座ということだろう。
この日もビールを飲み、会場の雰囲気を楽しんだ後、撤退した。 |