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ミャンマー日記(2014年11月)
2014/11/16 (Sun.)
日曜日 晴れ@パアン
 
問題の床屋、ジェントルメン
 
街外れの寺院から見たパアンの街並み
 
パゴダの前で、Mさんとバイクタクシーのニーちゃん

今日は初めてパアンのダウンタウンにある床屋に行ってみることにした。すでに専門家のMさんは2度も行っており、4500チャット(約450円)と高いが、カットだけでなく、シャンプー、マッサージまでして、1時間もかけるそうであり、十分値段に値するサービスとのことであった。「良いヘアスタイルにしてくれる」と同僚のウーゾウゾウも行きつけだ。

昼頃、いつも頼んでいるバイクタクシーのニーちゃんを呼び、Mさんと一緒にダウンタウンへ。実はこの人物のことを僕たちは「ニーちゃん」と思っているが、男性だか女性だか分からないような風貌をしている。いまだに彼(彼女)の性別は謎のままである。女性が男の格好をしているようにも見える。
まず床屋近くの中華料理屋で昼飯。先客として日本人NGO関係者が5人ほどいた。うち3人は顔見知りだったので挨拶する。なるほど、日本人の方々は、こういうところでご飯を食べているわけね。僕はダウンタウンから外れたところに住んでいるため、ダウンタウンへはめったに来ない。よってパアンに住んでいる他の日本人の方々と顔を合わすことはほとんどない。

焼きそばを食後、いよいよ床屋へ。床屋へ行くのは僕だけで、Mさんとは1時間後に落ち合う約束をする。
床屋の名前は「ジェントルメン」。なるほど店構えも大きく、パアンにしては本格的な床屋だ。
入口入って右側は全面鏡張りとなっており、4台くらいの回転椅子が鏡の前に並んでいる。椅子に座るよう案内される。再び美容師のニーちゃんに自分の髪を委ねることになる。どう切ってほしいかを説明できないのだ(笑)。
美容師のニーちゃんの手つきは、特筆すべきものはなかった。始めバリカンを使い、その後ハサミで切っていく。出来上がりは、まぁ、可もなく不可もなくか。坊ちゃん刈りは変わらず。こちらの人がなぜ僕の髪の毛を坊ちゃんカットにしたがるのか、いまだに不明である。
カット後、奥の部屋に行く。そこはちょっと薄暗くて5台ほどの革張りの簡易ベッドが並んでいる。その前に若い女性が立って僕を手招きしている。えー、女の子にシャンプーとマッサージやってもらうのか?なんか、風俗っぽいぞ(笑)。

言われるがままベッドに横になって、まずはベッドの頭側の先にある洗面台で、洗髪してもらう。
その後、マッサージが始まり、延々と続く。肩、首、腕、背中と上半身はすべてくまなく、押されたり引かれたりする。時々痛いことがあるが、僕は文句言わずにとりあえず耐える。
このマッサージがいったいどのくらいの時間続いただろうか。

終わって元のカットの部屋に戻り、ドライヤーをかけ髪を乾かし、整髪料をつけ、出来上がり。
所要時間は全部で約1時間10分ほど。これは聞いていたことと変わらない。

ところが、会計で驚いた。何と7500チャット(約750円)というではないか。僕は何かの間違いかと思ったが、Mさんの時とは何かしらサービスが違ったのかもしれない。ひょっとして若い女性にマッサージしてもらったことが風俗的特別料金となったのだろうか?
いつもの僕なら何か質問をしていただろうが、言葉も通じないし、この時はなぜか「仕方ない」的な諦めがすぐにやって来て、僕は、とても困惑した顔をしながらも、何も言わずに7500チャットという大金を払ってしまっていた。

待ち合わせていたMさんと合流し、そのことを話すと、Mさんも驚いた。
「何でだろうねぇ?」
「なんかサービスが違うんでしょうか。それともMさんは最初にウーチョウミャータンと一緒だったからミャンマー人料金で、僕は一人だったからボッタくられたんですかね?」
全く釈然としなかったが、前述の通り、なぜか僕はこの時、普通になにも文句も言わずに出てきた。確かにマッサージがとても入念だった気はするが、「全部で1時間10分」というのはMさんの時とほとんど変わらない。ま、もう過ぎたことを言っても仕方ない。だが、僕はこの時もう2度とこの床屋には行かないことを決めていた。カットにおいては前回まで行っていた100円床屋とほとんど変わらないのだ。シャンプーとマッサージでそんな大金(といっても650円だが)を払うほど僕もアホじゃない(笑)。前の床屋だったら、7回も行ける料金差なのだ。

この後僕とMさんは、バイクタクシーのニーちゃん(またはネーちゃん)の案内で、ダウンタウンのはずれにある寺院に行った。坂を上って門をくぐると、3階建てくらいの僧院が建っている。僧院の中には、僧の部屋がいくつもあり、そこで僧が修業兼生活している様子がうかがえた。階段を上っていくと屋上に金色のパゴダ(仏塔)があり、そこからのパアン市街の眺めはとても良かった。茶色の屋根を持つ建物が、緑の中に埋もれている。すぐ横に、いつも事務所から見ている、ヨットの帆の形をした山が迫っている。この頂上には毎夜豪華にライトアップされるパゴダがある。遠くには、いくつもの山が離れて位置している。
焼け付くような強い日差しだったけれど、緑の多いパアンは、とても瑞々しく見えた。
2014/11/13 (Thu.)
生物たち 晴れ@パアン
 
かえるの吸盤もなかなか高性能だ
 
カミキリ

日本の都会は、家の中に人間以外の生物が存在することを拒絶した世界である。自分ちの部屋に、コオロギとかアリとか、決していない。
せいぜい、ゴキブリや蚊といった害虫くらいのものだろう。
日本でも田舎に行けば、そうだろうが、ここパアンでは、日本の都会とまるで違って、人間の居住世界と他の生物の居住世界との境界線があいまいである。人間の家の中に、あらゆる生き物が入り込んでいる。
日本でも田舎暮らしであれば、まぁさして特筆すべきことではないのかもしれないが、こちらは家屋自体が割とルーズ、というか暑くて常に窓は開いていることが多いし、ガラス等のない採光穴などもあるので、家の密閉性が低い。つまり外界と直接つながっているのである。よって生物たちはいたるところから人間の世界に侵入してくる。

まず家の中で一番多く見かけるのがヤモリ。これは雨期以降、とにかく家の壁や天井を駆けずり回っている。その身体能力は筆舌に尽くしがたい。垂直の壁を登り、天井に逆さまに張り付き、自由自在である。
よく観察していると、面白い動きもする。たとえば、尻尾を持ち上げながらクネクネと動かすのだ。それとか、ヤモリ同士で追いかけっこをしていることもある。ウーチングウェの話では、大きいのがメス、小さいのがオス、だそうである。両生類ではよくあることだ。
何と言ってもその鳴き声が独特である。昼夜関係なく、部屋にはヤモリの鳴き声が響き渡る。
「キュキュキュキュ・・・」
その鳴き声は、何かを僕に警告しているようでもあり、ただ単にメスを呼んでいるだけのようでもある。いつも隅でコソコソしているヤモリが、自分の居場所を捕食者に知らしめるようなことをするのは、やはり生殖の本能から来ることだろうか。蝉のように。

次にアリ。特に小型のアリは、いつでもどこでも、瞬く間に大行列を作る。特に台所に多い。彼らは人体に乗り移った場合に咬みついてくることがあるので要注意である。
そしてゴキブリ。ま、これは語る必要はないでしょう。
蚊。大量にいる。できる限り刺されないように注意しなければならない。こちらの人、特に仏教徒の人は、蚊を積極的に叩き潰す人は多くない。仏教が無用な殺生を禁じているからである。だがマラリアやデング熱の原因となるのであれば、僕としては撃退するしかない。毎晩の蚊取り線香は欠かせない。寝ている間は蚊帳の中にいるので問題ない。もちろん、蚊帳の中に蚊がいない、という前提で、である。もし蚊帳の中に蚊がいると、それは、とてつもない大問題となる。一刻も早く奴をつぶさねば、決して安眠できないわけである。

カマキリ、コオロギ、キリギリス系、またカミキリやコガネムシ、カブトムシといった甲虫系の昆虫も、夜になると結構家の中に飛び込んでくる。
小型の羽虫や蛾系の昆虫はそれこそ無数にいるが、雨季が終わって少しは数が減ったかもしれない。

雨季にはカタツムリも多い。カエルも時々入り込んでくる。このページでも書いたが、一度だけ洗面所にサソリの幼生がいたことがあった。

というわけで、こちらの人々は、生物たちと共生している。

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