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パアンの街角![]()
2014年水祭りの一風景
マンダレー(2009年)
マンダレー(2009年)
我が物顔で車道の真ん中を走るサイカー(ヤンゴン)
乗り合いバス。鈴なり。(ヤンゴン⇔パアン間)
ミャンマーでは、車やトラックへの荷物積載量がおかしい (パアン)
1.バイク
ミャンマーには、無数のバイクが走っている。タイやベトナムなどと同様であり、「東南アジアの風景」ともいうべきものである。
ミャンマーでは多くがホンダのバイクで、なぜかホンダがこの国を席巻している。ホンダと言っても、タイ製、ベトナム製、中国製があり、タイ製が一番高い。同じホンダなのに、生産国で価格が違う。これは、主に人件費の違いであろうが、品質も違うのだろうか。機械製品はメーカーの指導のもと、同じ材料を同じやり方・機械で加工して制作していると思うが、微妙に違うのだろうか。まさか現地設計ということはあるまい。
タバコにも同じ状況が存在する。ミャンマーでは日本のマイルドセブン(日本では名称が「メビウス」に変更)が売られているが、これがタイ製とミャンマー製の2種類がある。タイ製が(よく覚えていないが)1箱2000チャット(約200円)くらいするのに対し、ミャンマー製はわずか1200チャット(約120円)である。これは加工費(人件費)も違えば品質も違うのではないかと推測される。だけど葉っぱが違うのであればもはや「メビウス」とは名乗れないと思うのだが、葉の各特性やその他成分についてある許容範囲があるのだろうか。
さて、バイクの排気量は120cc前後がほとんどであり、街ではみんながみんな似たような大きさのバイクを転がしていて、400cc以上の大型バイクはほとんど見かけない。
私が住んでいるカレン州の州都パアン市でも、そこらじゅうをバイクが駆け回っている。車の数よりも多いだろう。
東南アジアの他国同様、ミャンマーの人々は、バイクを生活の足として使っている。日本などでは、バイクと言えばもちろん実用的に使っている人も多かろうが、ツーリングやオフロードといった「バイクに乗る楽しみ」のために乗る人が多い。つまりは趣味である。
ミャンマーはそうではない。ガチ実用である。通勤、通学、ちょっとした移動もすべてバイクである。パアンでいえば、いわゆるダウンタウンは小さいのだが、その近郊に村々は広がっており、公共バスなどはたまに走っているが本数は少ないので、手軽な移動手段は自身のバイクか、バイクタクシー(運転手の後部座席に座る)か、でなければ乗り合いトライシクル(バイクの後ろに荷台を付けた乗り合いタクシー)である。ちなみに、パアンでは、車のタクシーというのはほとんど見かけない。ないんじゃなかろうか。これもなかなか珍しい。
バイクの二人乗り、三人乗りは当たり前。若い男だけじゃなく、おじさんもお嬢さんも、老若男女、みんなバイクに乗る。
驚くべきことは、パアンでバイク人たちを観察している限りにおいて、ヘルメットをかぶっているのはわずか半数ぐらいである。特に街中で近距離を走る場合はみんなほとんどかぶっていない。
もう一つ驚くべきことは、こちらのバイクにはバックミラーが装備されていないものが圧倒的に多い。そもそも、バイクというものには、その安全確保の手段として、必ずバックミラーが装備されていると思うのだが、ここのバイクの多くはそれがないのである。日本ではバックミラーはマストだが、国によって安全基準が違うのかもしれない。ホンダのバイク屋の店頭に並んでいる新品のバイクも、バックミラーがついていないモノが多い。
もし、日本でこのようなバイクを運転したら、整備不良で警察に捕まってしまう。実際僕は、昔原チャリに乗っていたころ、出先の駐車しておいたところでバックミラーを盗まれ、仕方なくそのまま家に戻ろうと運転していたら、運悪くポリ公に捕まり、罰金を払わされた苦い過去がある。警官たちは、「さっき盗まれたんです」などと言い訳をしても、聞く耳を持つほど優しくはないし、何を言い訳しようが、ミラーなしで運転していたのは動かしようのない事実なのである。逃れようのない状況に僕は怒りをぶつける先もなく打ちひしがれたものである。
この「ミラーなし」の状況は、「ヘルメット非着用」とともに、通行上途方もない危険をはらんでいる。ミャンマーで毎日何人がバイク事故で死ぬのか知らないが、相当な数がケガをし、死んでいるものと思われる。125ccでも、軽く時速60kmは出る。僕には、みんな毎日無邪気に自殺しようとしているようにしか見えない。
さらに日本と違うことと言えば、こちらには免許制度はあるものの、免許なしで普通にバイクに乗れてしまうため、免許のない人々が誰でもバイクに乗っているのである。日本人の感覚からすれば恐ろしいことである。そんな人たちの中でバイクに乗ろうものなら、いつ死んでもおかしくない。
「国民の安全と健康を守るのは国の義務である」という一般的な立場に立てば、政府がヘルメット着用、ミラー装備義務の法律を作り、少しでも死亡者を減らすようにしなければならないと思うのだが、ダメですね。この国は。もともと軍政の頃は市民をできるだけ抑圧し、知恵を付けさせないようにしてきた政府なので、「国が国民を守る」というような感覚がないのかもしれない。
ところで、バイクを乗っている人々を観察するのはなかなか楽しい。特に女の子。カップルであれ女性同士であれ、後部座席に乗る女性の多くは、いわゆる「お姫様座り」で乗っている。下品に股を広げて座席にまたがるのではなく、片側に向いて両足を揃え、椅子に座るように乗るのである。そもそも、ロンジーを履いている人たちは、バイクや自転車というものにまたがるのはその構造上不得手である。ロンジーとは、足もとまである、ぴっちりしたロングドレスのようなものである。股を開けと言っても無理な相談だ。(ただパアンでも若い女の子たちは、ロンジーではなくスカートやジーンズをはいている人が多くなってきている)
ただし、この「お姫様座り」は、若い女性に限らない。おばさんたちも、ほとんどが「お姫様座り」である。実際には、お姫様ではなく、おばさんであるが。つまり女性はみんなお姫様座りである。
一方、バイクの後部座席で「お姫様座り」をしている男はまずいない。男はロンジーをはいていようが、裾を捲り上げ、股関節の自由を確保してから、強引に座席にまたがる。
さて、この、後部座席で、ヘルメットもかぶらずに、風に長い髪をたなびかせながら、横向きにちょこんと座って走る女の子を見るのは、実に心地よい(笑)。「風を切っている」という爽快感、いや、髪や服を騒がせながらの躍動感と言うものだろうか、とにかくそういうものが、女性の魅力を倍増させているようだ。ベトナムで、白いアオザイを着て自転車に乗っている女子高生たちの美しさとは若干違うが、要するにその、乗り物に乗って風を切る、というところがいいんだろう。あとはお姫様座りの姿勢。バイクに横向きでちょこんと座る、というその姿勢が、女性らしいおしとやかさを演出して、とても見るに心地いいのである。
小さな子供が後部座席に座り、腕を広げ、運転する親の体に懸命にしがみついているのを見るのも微笑ましい。ただ、やはりヘルメットをかぶっていないのが気になる。転んで死ななきゃいいけど。
ちなみに、ミャンマー最大の都市、ヤンゴンの市街中心部はバイク運転禁止である。ただでさえひどい渋滞がさらにひどくなるからか、安全的な問題か、その理由はよく分からないが、地方に行けば「風景」となっているバイクの群れが、ヤンゴンでは見られない。
2.サイカー
バイクは、東南アジアではどこの国でも大量に入っており、それ自体が文化のようになっている。よってミャンマー独特の風景ではない。
ミャンマーが世界に誇る伝統的な公共交通機関と言えば、サイカーである。サイカーとは、自転車の脇にバイクのサイドカーのように座席がついた乗り物である。まぁ、インドやバングラデシュにもサイクルリクシャという、似たような乗り物があるが、これらはサイドカータイプではなく、自転車の真後ろに座席を付けたもので、ミャンマーのサイカーとはちと違う。
サイカーは、ミャンマーのいたるところで見られる。近距離移動の場合はまさに庶民の足となっている。多分1kmでも500チャット(約50円)くらいだろう(正確な値を調査)。
ヤンゴン市中心部では、バイクは禁止だがサイカーは禁止ではない。彼らは、平気で車道のど真ん中を走る。
車とぶつかって事故を起こさないかと心配になるが、サイカーの運ちゃんたちは割と平気で走っている。車の運転手も、サイカーの動きが読めているようである。
ヤンゴンと違い、地方都市では車が多くないので、サイカーが道を走っていてもそれほど危険な感じはしない。
3.小型乗り合いタクシー
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