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宇宙と人間
2002年8月
私たちは、大いなる時間の流れの中に生きている。
今この時をどう生きるか。
昨日、今日、明日、来週。
1年前、1年後。
普通の人は、せいぜいこの程度の時間範囲しか考えていないだろう。
もっと大昔、遠い未来を考えると、人間の存在は、大いなる時間の流れの中においてはほんの一瞬の出来事である。
┏━━ 約140億年前:宇宙の誕生、ビッグバン
┃━━ 約46億年前:太陽系、地球誕生
┃━━ 数億年前:生物の誕生
┃━━ 数百〜数万年前:人類の出現
┃ (人類の祖先はアフリカで誕生。この広い地球上には、過去地球上に存在した生物の化石が、人知れずどこかに眠って ┃ いる。これぞロマン。)
現在
┃━━ およそ10億年後:太陽の内部の水素が尽き始め、膨張を開始
┃━━ およそ20億年後:太陽の膨張により地球上の海、大気が蒸発
┗━━ およそ70億年後:太陽の最期(白色矮星化)
太陽までの距離と太陽の膨大な熱量との奇跡的な組み合わせにより、地球は生命が存在できるようなちょうどいい温度になった。
しかし、太陽の活動は永遠ではない。あと20億年もすれば、太陽は内部の水素が燃え尽きる前に大膨張し、地球は太陽の熱で干上がり、海は蒸発し、大気も蒸発し、(その時点で人間がまだ存在していたとすれば)地球上の人間は絶滅するのである。それとも、それまでに、人類は宇宙旅行の技術を確立し、他の星や宇宙に建設したスペースコロニーに移住しているのであろうか。はたまた、科学技術の進歩により、例えば地下都市で何とか生き延びるのか。
地球が死の星になる頃の人類は、どのような進化を遂げているのか。考えただけで不思議な気分になる。
このように太陽系の成り立ちから行く末を考えると、様々な宗教が定義するような「神」が仮に存在するとするならば、「太陽」こそが人間にとっての「神」である、という思いが強くなってくる。たとえ彗星の地球への衝突が生物の進化に大きな影響を与えたとしても、彗星も結局は太陽の周りを回る、太陽に従属した天体である。そうした大きな目で見れば、地球上のすべての営みは、太陽の存在 - ひいては太陽内部の核融合反応 - に依存しているのである。これまでもずっとそうであったし、またこの先もずっとそうなのである。
P.S.
人間自らが地球環境を破壊し、自分の首を絞めていることは、太陽の活動とは関係ない。自らの寿命を自らで縮めている。
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