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エクアドル日記
(2004年5月)
5月20日(木) 曇り時々晴れ 
 

”荷物到着実況中継”
ヤッター、やりました!!ついに着きました!!!
2003年12月8日に日本国千葉県千葉市内の小さな郵便局から船便で送った荷物、ダンボール4箱、総重量75kgが!
「今週中くらいに届くんじゃないか」とエクアドル協力隊事務所の人には言われてたんだけど、今までずっと待ち続けてるんで、半ば期待もせずにいたら、今日届きました。学校から6時ごろ帰ってきたら、玄関口にダンボールの山が。ガガーン!
何という喜び!ここに来てから1,2を争ううれしい出来事だ。あまりにも長く待ったからね〜。それにしても何でこんなことがこんなにうれしい出来事にならなくちゃならないんだ?面白いもんだね〜、1〜2ヶ月で普通に着いてればこんなにうれしい気持ちになることはなかっただろうに。
今日は2004年5月20日か。ってことは出してから届くまでの所要日数は、5ヶ月と12日。一体太平洋上をどう通ってきたんだ?横浜を12/16に出て、12/21香港着。その後マカオからグアヤキル(エクアドル)まで旅してきたはずだ。ひょっとして途中ハワイにでも停泊して、船員達が歓楽街で女遊びしてたために遅れたんじゃあるまいな?

まぁいい。今日はうれしい日だ。過去のことは水に流そう。

さて、荷物はダンボール4箱。どれもこれまでの苛烈な旅を象徴するかのようにグチャグチャのクタクタになっている。キトの協力隊事務所経由でここクエンカまで来たんだけど、きっと事務所の人がやってくれたんだろう、ダンボールの補強のためにガムテープが何重にもぐるぐる巻きになっている。しかしこれでよく届いたな。これから中身を確認するけど、なくなっているものもあるかもしれない。通関の際に中を開けられて、税関職員に中の物を取られて、すべてのモノが届かなかった、なんてのはここエクアドルではよく聞く話。それもすごいっしょ?日本人だったら、「送った荷物が届かない」なんて考えないし、ましてや「中身が少し減って届く」なんて事は想定も出来ない。
だけどもう5ヶ月前に送ったものだから、何を送ったかも忘れかけてる。

(そうして今、ダンボールを次々と開封!)

喜びがどんどんと沸いてくる!そうか、こんなのも送ってたんだ!やった、これでしばらくは退屈しなくてすむ!中身を確認してるうち、
「5ヶ月間も海の上で過ごして、よくロストせずに俺のところまで来たな!」
と妙に中身のモノに対して愛着がわいてくる。もちろんダンボール4箱とはいえ、俺の数多い持ち物の中から選りすぐって送ったものだ、すべてが俺の生活に、イヤ、俺の人格維持に必要不可欠なものなのだ(笑)!
そうそう思い出してきた、5ヶ月前の出発日前日に、徹夜で詰めたんだ、コイツら。あれ、ちょっとベトベトしてる物、砂っぽい物、破れている物、傷ついている物、割れてる物もあるぞ・・・。けど、まぁ、太平洋の強烈な日差しを受けたんだ(受けてない?)、ちょっとくらい変質してても仕方ないさ。それとも船底の暗くて湿気の多いところで保管されてたのかな?幸い、服等にカビは生えていないようだ。届いただけでヨシとしよう、って思わせるところがすごいよな。普通だったら中身が傷ついてたりしたら超クレームもんだよね。「時」の力は偉大だ。

えっ、何を送ったかって?
それじゃあこれから、届いた荷物を紹介しよう(笑)。えっ、そんなことしなくていいって?まぁまぁ、この俺の喜びをみんなで分かち合ってくれ!覚悟はいいか?

●本(50冊以上)

「地球の歩き方(メキシコ)」と
「エヴァンゲリオン研究序説」

ジムのプラモデル(箱がつぶれてる)

服の数々

本の数々

割れたディスクケース
(かなりの数が割れていた)

-仕事で使う参考書(多量)
-小説やまだ読んでなかった本
(例:「バカの壁」、「世界の汚職 日本の汚職」、「羅生門・鼻」(芥川龍之介)等々。)
-エヴァンゲリオン研究序説(友人の餞別)
-超ビートルズ入門(会社の先輩の餞別)
-燃えよペン(漫画、島本和彦作、同上)
-地球の歩き方(「中米」、「メキシコ」、「ブラジル・ベネズエラ」)
-バンドスコア(ビートルズ)
-その他実用書多数
●服
-Tシャツ(大量)
-長袖シャツ(大量)
-トレーナー
-ジーンズ
-セーター
-スーツ1着、ワイシャツ4枚
-下着、靴下
-タオル
-水着
-レインコート
-洗濯ネット
●蚊帳
(協力隊の駒ヶ根訓練所で買った、今のところ全く必要なし。クエンカに蚊はいない、寒いから。だが、その他大多数の協力隊員にとっては絶対的な必需品)
●靴
-革靴、体育館シューズ、サッカーシューズ、サンダル
●サッカーボール(友人の餞別)
●ハンガー
●メディア類
-ミニDVビデオテープ10巻
-DVD-RW空ディスク
-CD-RW空ディスク
-カラー写真フィルム(36枚撮り、12本)
●ラジカセ(小、ただしCDは聞けない、カセットのみ)
●ガンダムプラモデル(友人の餞別、なぜか「ジム」。1/100スケール。)
こっちでプラモ屋とか塗料屋とかあるのかな〜。作るの楽しみだ。
●工具
●コード類(ビデオ、電話等)
●懐中電灯
●コンタクト用品2年分
これやっと届いた〜。こっちではなかなかコンタクト用品を調達できないことを見越して、2年分を買いだめしたのよ。だけどもう5ヶ月経過。えっ、この5ヶ月どうしてたかって?3か月分くらいしか手荷物で持ってこなかったので、ここ2ヶ月はコンタクトの保存液を換えてない(笑)。やっとこれでコンタクトもばっちりだ!
●石鹸、歯ブラシ、洗顔フォーム等洗面用品
●目薬、正露丸
●裁縫用具
その他こまごましたもの多数・・・。

だけどこうして見ると、余計なものも結構送ってるな。石鹸とか送る必要ないよな、こっちで買えるし。服なんて送り過ぎた。スーツなんて着ないしワイシャツも必要なし。2年間のうち1、2回だろうな、スーツ着るの。でも家でタンスの肥やしになって誰にも着られずに2年間ほったらかして虫食って着れなくなるくらいだったら、こっちで余命を全うした方がいい。

あっそうだ、税関用にパッキングリストを作ったんだ、確か・・・
(と言って机の上を探す・・・)
あった!
(パッキングリストに目を通す俺)
あれ、そういえば、カメラ入れたよな・・・。ない!
関数電卓・・・。ない!!
DVD-RWもミニDVテープも数が足りないぞ・・・。

おーーーーい!!!!
ない物があるじゃねぇか!!!
服なんかは何を何枚入れたか記録してないから知る由もないが、カメラと電卓は絶対に送った。カメラは7年くらい前にアメリカで買った富士フィルムのコンパクトカメラ。一緒に色んなところを旅した愛着の品だ。関数電卓は大学1年の時に買った、シャープのいわゆる「ポケットコンピュータ」。ずっと愛用してきたのに・・・。

今までの喜びが一気に失望に変わる。そして沸々と途方もない怒りが頭をもたげてくる。
(届いただけでヨシとしよう!)
ってのは、一部壊れたものがあるとしても、全部のモノがちゃんと届いた時の話だ!足りないものがあるじゃネェか!!!!
やっぱり税関職員が金目のものを取りやがった!
これだからエクアドルはいつまでたってもダメなんだよ!人のモノを盗ってもいいと思ってやがる!チクショウ!
(これは俺が通う職業訓練校でも同じ。生徒達は、ちょっと目を放したスキに部品とかをすぐに自分のポケットに入れちまう。同僚のシルビアがまさにいみじくも今日言ってた、「すぐに人のモノを盗むのは、中南米の悪しき文化だ」って。)

人が変わらなければ、日本人がいくら技術を移転したって絶対にこの国は変われない!!だがその「人が変わる」ってのが一番難しい。それぞれの民族性ってのがあるから。これが今の俺とかモロちゃんの一番の悩み。やっぱり日本的な考え方・やり方を少しでも注入しないと絶対にダメ、っていうのが今のところの俺の結論。この国の国民の民族性に合わせた技術移転、なんてんじゃ絶対にこの国は変わらない。(って、永久に変わらない気もするけどね。いや、俺がこんなことを言っちゃいけないか。まぁ「この国を変える」なんて事を考えること自体がそもそも大それたことなのかもしれないやね。「何のために自分はここにいるのか?」を自問自答するとなかなか大変よ、協力隊員って。これについてはまだまだ考えんとね。また後日。)

明日は協力隊員の集会があってキトへ行くことになっている。チクショウ、在エクアドル日本大使に訴えて、ジャパンマネー(裏金)で税関職員を全員クビにしてやる!・・・って無理か。だが少なくともここで泣き寝入りしちゃだめだ。盗られたものは回収不能にせよ、奴らに打撃を与えねば。ここでおとなしくしてれば、奴らはツケ上がるばっかりだ!しかしどうやって・・・?

結局怒りとともに今日を終えることになった俺。
明日はキト。

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