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エクアドル日記(2004年12月)
12月26日(日) 晴れ時々曇り

今日は徹マン明けで昼過ぎに起き一日中家でダラダラしていた。思えば、11月下旬にテレビの授業が始まって、先日終わってからも、週末は連続で出かけていて、こうして家でのんびりするのは1ヶ月以上ぶりのことである。

クリスマスモードのクエンカ旧市街

今日はほとんど一日中本を読んでいた。阿佐田哲也の傑作ギャンブル小説、『麻雀放浪記』だ。
この作品は、映画は見たことあるが、原作小説を読んだことはなかった。映画で見た、終戦直後の日本の風景と、真田広之、鹿賀丈史、高品格らの作り出す息詰まる麻雀シーンの記憶が蘇ってくる。
読んでみて思ったのは、まさにこの小説は、大衆小説の頂点と呼ぶにふさわしい傑作だということだ。魅力的な登場人物達。博打(ばくち)打という特殊な人間達の生き様・人生観を描いたようでいて、実は一般人にも通じる真理がそこには見え隠れする。しかし何といっても素晴らしいのは、そのストーリーの面白さだ。こんな脚本を書ける作家はそうそうはいない。
阿佐田哲也は、本名の色川武大で純文学小説を書き直木賞始め様々な賞を取った作家である。純文学も大衆小説も自由自在の才能ある作家なのである(1989年逝去)。
余談であるが、『麻雀放浪記』文庫本第1巻の巻末の解説は、ムツゴロウこと畑正憲が執筆している。知る人ぞ知る麻雀の強豪である彼は、阿佐田哲也とは麻雀を通して親交が深かったことから、解説を担当したのだろうが、その文章には「動物好きの愉快なオジさん」の面影はカケラもなく、ただマージャンという勝負にどっぷり浸る博打打のような男臭さのみが強烈に漂っている。

さて夜、TVで映画「戦場のメリークリスマス」を放映していた(1983年、日英合作)。たけし、坂本龍一、デビッド・ボウイ出演、大島渚監督の作品がここ南米で流れたのだ。無論今はクリスマスシーズンという理由での放映だろうが、それにしてもこの映画を選択したとは異例の抜擢という気がした。公開当時、話題作ではあったろうが、それほどヒットしたとは思えないからだ。(坂本龍一の音楽は、かなりオンエアされていたが。)
イブとかクリスマス当日は、クリスマスモード一色で、テレビで流れる映画も家族向けのクリスマスほのぼの系の映画が多かった。26日ともなるともうクリスマスも過ぎ、騒ぎは下火に向かう中とは言え、この映画の放映とは、エクアドル人らしからぬ(!)渋い選択と言えるだろう。欧米と違い、ここエクアドルでは、日本映画など誰も知らないのである。(ただし、アニメオタクは別である。ここエクアドルでも日本アニメオタクが公然と存在するし、そもそもTVで流れてるアニメ番組は、ほとんどが日本製のものだ。→エクアドルのテレビ・ラジオ事情参照)

私は初めてこの映画を見たが(坂本龍一の音楽だけは昔から聞いていた)、まぁスペイン語吹き替えでストーリーがよく把握できなかった面もあるが、面白い映画ではなかった。だが、スペイン語吹き替えでたけしの声を担当した声優は、たけしのしゃべり方を忠実に再現していて好感が持てた。たけしが「メリー・クリスマス!」(スペイン語では「フェリス・ナビダー!」)と笑いながらアップで言うラストシーンが非常に印象的。また、デビッド・ボウイと坂本龍一という2大ミュージシャンが主演というのは今考えるとかなり異色である。


話は変わるが今日は、昼飯、夕飯と二回も味噌汁を飲んだ。友人から送ってもらった、お湯で簡単サッ、の味噌汁だ。エクアドルに来て1年経ち、米は毎日食べているが、日本で毎日飲んでいた味噌汁は、この1年間、ほとんど飲んでいない。


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