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エクアドル日記(2005年4月)
4月7日(木)
史上最低の大国・アメリカと謙虚な経済大国・日本
21世紀唯一の暗黒帝国、アメリカ。中南米各国は、すぐ北の大国アメリカとの経済的な結びつきが強い。19世紀、歴史的にヨーロッパ諸国による植民地支配が終わった後も、欧米列強による経済的支配は続いた。資金や技術を投資し、資源、利益を搾取する。そして第2次大戦後は完全に疲弊したヨーロッパ諸国に変わり、経済的に中南米各国を植民地化したのはアメリカだった。さらにはアメリカによる政治的な圧力も日常茶飯事だ。親米路線を取らない国に対して、公然と、恥ずかしげもなく経済的・軍事的圧力をかけてくる。不幸にもアメリカの近隣諸国である中南米各国は、その経済的基盤の脆弱さに加え、アメリカに対する経済的依存度が高いことから、アメリカの言うなりになるしかない。これこそアメリカの経済的植民地支配である。アメリカの実質的な傀儡政権が支配することもしばしば。アメリカは、親米でない政権が権力を握るのを極端に嫌い、アメリカの言うことを聞かない国には、平気で経済・軍事介入してくる。過去の歴史を見てご覧なさい、グアテマラしかり、パナマしかり、エルサルバドルしかり、ニカラグアしかり、グレナダしかり、コロンビアしかり、ボリビアしかり。すべてアメリカのやりたい放題の前に辛酸を舐めさせられ(または政情安定化のために自らアメリカと取引して)、今でもほとんどの国はアメリカには頭が上がらない。1959年フィデル・カストロとエルネスト・チェ・ゲバラが成功させたキューバ革命は、カリブ海におけるアメリカの傍若無人ぶり・大国主義に我慢できなかった、正義の革命家達の命懸けの闘争だったのである(革命後、反米を掲げて中南米唯一の社会主義国建国を宣言する)。今世界中で起こっているテロも、結局は「反アメリカ帝国主義」の一語に集約されると俺は思っている。まともに戦って勝てないなら、あういう奇襲しか、図に乗ったアメリカに鉄槌を下す手段はないわけである。
時間決め駐車場の看板(ロハ)
さて、ここ南米の小国・エクアドルでもその影響力はダントツだ。アメリカがエクアドルにしている経済援助もかなりの額だろう。エクアドル軍人はほとんどがアメリカに留学して学ぶというし、マンタという街には米軍基地があって、コロンビアの反政府麻薬ゲリラを警戒している。武器もきっとアメリカのあこぎな武器会社から買っているんだろう。そして、多くのエクアドル人がアメリカに出稼ぎに出ている。同じような仕事でも、アメリカで職に就ければ、給料は何倍も違うのである。それをエクアドルに仕送りすれば、こっちの家族は一挙に大金持ちなわけである。
そんなわけでエクアドルにおけるアメリカの存在感を象徴するかのように、在エクアドルアメリカ大使がメディアに登場することが多いこと。一大使の分際でこれだけニュースに出るのは、アメリカの一挙手一投足をいかにエクアドルがビクビクと気にしているか、ということを裏付けている。他国の大使がテレビに出ることなどまずない。あの恐怖の大国アメリカ様のスポークスマンであるアメリカ大使は、エクアドルにとってはその一言一言に振り回されるほどの強力な威力を持っている。エクアドルは常にアメリカ様の意向を酌量し、常にアメリカ様のご機嫌を伺っているのである。
アメリカという国は、自分の国益しか考えない国である。常にアメリカの利益が目的としてあり、そうなるために他の国がどうすべきかをアメリカが決めるわけである。それが他国にとっては飲めない要求でもアメリカはお構いなしに自分のエゴを押し通す。その経済的・軍事的パワーを存分に使って他国を黙らせる。太平洋戦争やイラク戦争などはその典型である。冷戦時代はソ連という強大な敵がいたので、今ほどあからさまな動きはできなかったが、とにかくあらゆる国の共産主義化を躍起になって防いだ。冷戦構造が崩壊した後は、世界唯一の超大国として、誰も対抗できないのをいいことに、もうやりたい放題し放題。
そして、アメリカの昔からの変わらない伝統といえば、その行き当たりばったりの長期的展望のない政策である。これは、常に自分に痛烈なしっぺ返しとなって跳ね返ってきている。第2次大戦では終戦直前にイギリスとともにソ連をそそのかし、千島列島や樺太を土産に日ソ中立条約を破らせて満洲に攻め込ませたが、このソ連の勢力拡大が、後の中国、北朝鮮、ベトナム、ラオス、カンボジア等の共産主義化を決定づけたのである。つまり日本を降伏させるためにソ連に介入させたことにより、結局はアジアの赤化という、アメリカが最も恐れていた事態に発展したのである。そして、共産主義との戦いで朝鮮戦争とベトナム戦争に突入し、自国の若者達を多数殺すことになる。さらには、以前はイランが怖くてイラン・イラク戦争ではイラクに肩入れして大量の武器を供給したくせに、今度はイラクが大量破壊兵器を持っているからムカつくといって戦争に訴えて国を破壊する。肝心の大量破壊兵器が見つからなくても平気で開き直り、「イラクに民主主義をもたらす」と問題をすり替える。お前ら、民主主義国じゃねぇだろうが?すべてが自分の失敗からくる自業自得なのに、臆面もなく奴らはずっと同じことを世界中で繰り返しているのである。
イラク戦争に関しては、結局石油欲しさに戦争しかけただけだろ?イラクを支配すれば、その豊富な石油資源も意のままにできるってわけだ。
結局こいつらは、歴史上その植民地帝国主義を捨てていないどころか、全くその本質は変わっていないのだ。今でこそあからさまな植民地はないが、ほとんどの弱小国を、暗黙の政治・経済・軍事的圧力によって、植民地化しているのである。彼らがアメリカの意に沿わない行動に出ようものなら、直ちに制裁されてしまう。アメリカという国は、自分さえよければ他が幸せであろうと不幸であろうと別にどうでもいいのである。自分がナンバーワンで、誰も太刀打ちできないのを分かって、世界調和とか、国連による民主主義的解決など全く考えていないのである。
子供達。奥左の女の子の着ているTシャツ
はポケモン。(ババオージョ)
エクアドルに対しても、アメリカという国は常に要求をし続ける。エクアドルがアメリカにとってどうなって欲しいかを大使を通じて常にエクアドルにプレッシャーをかけるのである。そういうわけでエクアドルは常にアメリカにビビッていて、つまり在エクアドルアメリカ大使にビビッていて、彼女の言動に常に注目しているのである。
アメリカのこの傍若無人ぶりは目に余るが、その我の強さを、少しは日本も見習うべきところがある。日本は、戦後の焼け野原から我々の祖父母、親の世代が艱難辛苦を乗り越えてのし上がり、他に例を見ない経済発展を成し遂げた。壊滅の焦土から、今や世界第2位の経済力を持つまでになったのである。戦前、欧米列強に肩を並べるまでに国力を伸ばしたことも含め、これらの歴史は、日本民族の人間としての能力の高さの証明である。我々の美徳である「勤勉さ」が時には「エコノミック・アニマル」などと先進国に陰口を叩かれたりしていたが、これは明らかに奴らのやっかみ・嫉妬・妬みに過ぎない。口惜しいんなら、お前らもそれだけ働いてみな。デキネェだろ、お前らには。出来ないから君達は君達なりのレベルで落ち着くしかないわけだよ、分かるかい?
おっと、話がそれたが、何を言いたいかと言うと、日本は、例えば途上国へのODA実績でも国連への供出金でもアメリカに肩を並べるくらいの、つまりほとんど世界一の(カネでの)貢献をしているのに、何と世界で影の薄く、影響力のないことか。日本民族の謙虚さ、控えめさが国際社会では裏目に出ている。アメリカの傲慢さではなく、アメリカの言いたいことをはっきりと主張する率直さを、政治の駆け引きとしてでいいから少しは見習った方がいい。このままではまるで「あの人、いい人だけど・・・。」で終わる男のような情けなさである。一度でいいから、「あの人、言動が潔くて、ス・テ・キ。」と言われてみたくないか?
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