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エクアドル日記(2005年4月)
4月8日(金) 曇り

今朝8時、新隊員の16年度3次隊のメンバーが、語学訓練のためクエンカへやって来た。5名の小隊である。彼らは4月5日エクアドルに到着し、キトで2日間オリエンテーションを受けてからクエンカ入り。クエンカ近郊隊員6人が彼らを空港で迎えた。彼らは今日からおよそ1ヵ月半、ネクススというスペイン語学校でスペイン語を学ぶ。
新隊員がネクススへ行ったのを見届けた後、職場へ向かう。

2005年4月8日午後5時、クエンカSECAP上空の様子


さて、今日は知る人ぞ知る日食デーである。ここエクアドルでは部分日食が見られる。パナマなど一部の限られた地域では金環日食・皆既日食を見ることが出来る。同期の理数科教師のパナマ隊員は、学校上げて金環日食を観察すると張り切っていた。確かに、理科の先生としてはこの日食は絶好の「生きた教材」であろう。また、日本の大学の観測チームがパナマ入りし、忘れた頃にやって来るこの驚異の天体ショーを大々的に観測するそうである。
エクアドルでは、太陽が半分以上欠ける部分日食が見られるとのことで、今朝から楽しみにしていたが、残念ながらクエンカでは日食開始の午後4時頃から終了の6時頃まで、ほぼ全天に雲が垂れ込め、太陽どころの騒ぎではなかった。ここ数週間の天気から見て、午後4時以降に晴れている確率は極めて低い、と予想はしていたのだが、やっぱりそうだった。職場SECAPから恨めしそうに空を見上げる。
ちなみに、コスタ(太平洋岸低地)の方では、三日月のように欠けた太陽が見れたそうである。

天文と言えば、僕も昔は天文少年だった。ずーっと親にねだり続けていた天体望遠鏡をやっとのことで買ってもらったのが小学校高学年の頃だったろうか。夜になると2階の部屋のベランダに望遠鏡を設置し、それで土星の輪とか近くのアパートの看板とかを見て感動したものである。中学くらいまでは「天文ガイド」とか買っていたが、時間とともに星に対する情熱はどこか頭の片隅に追いやられていった。
今は頭の中で、この奇跡的な太陽系の運行を考える。考えれば考えるほど思考は止まらなくなる。広大無辺の宇宙の中、砂漠の中の1つの透き通ったビー玉のように存在する地球、太陽に取り込まれるでもなくその拘束から逃れるでもない、僕たちからするととてつもなく巨大な地球が、我々がそれを知覚できることなしに、何かの拍子ですべてを失ってしまうかのような太陽との微妙な引力バランスを保って暗黒・虚無の宇宙空間を音もなく滑るように動いている。もし何らかの力で太陽から遠ざかれば厳寒氷地獄がやって来て、木星のあたりを通る頃にはきっとすべてが静寂に戻り、太陽に近づけば灼熱業火地獄が待ち構えていて、金星のあたりを通る頃にはきっとすべてが単純な無に戻る。その太陽も絶対位置は常に変化していて、何万年、何十万年もかけて銀河系を一周する、宇宙に従属した恒星である。こうして僕らが生きているのが何か不思議じゃないかい、諸君。


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