HOME > THE WORLD > Asia > Central Asia > (8)
CENTRAL ASIA
中央アジア
(8)アルマティ
2012年5月8日火曜日。今日が実質的に旅行最終日。今回の旅も移動に次ぐ移動で最終目的地のアルマティに到達した。
朝食は1階のカフェでバイキング。ただし有料(500デンゲ)。バイキングで500デンゲ(3ドル強)なら安い。例のカザフ式おかゆがよい。シムケントで食べたものに比べ、少し甘い。飲み物はアプリコットジュースとコーヒー。
9時半頃外に出てアルマティの街を歩き始める。
アルマティはカザフスタン最大の都市で、中央アジアではウズベキスタンのタシケントと並ぶ大都市とされる。街の起こりは1854年、ロシア統治下で砦が築かれたのが始まりと言われ、その後1923年からはカザフ社会主義共和国の首都であった。※現在の首都はアスタナ。1997年12月に遷都。
ジベック・ジョル大通りを東へ。ツム百貨店前に、10時の開店を待つ人々が集まっている。この辺りは歩行者天国となっているが朝まだ人通りは少ないようだ。今日は平日、普通ならみんな働いている時間だから当然か。
28人のパンフィロフ戦士公園へ。すごい人出。なにやらイベントらしい。そうか、明日は戦勝記念日(休日)なので、今日は前日イベントなのだろう。ここは第2次世界大戦での対ドイツ戦で、モスクワ防御のためにカザフ社会主義共和国から出征し、戦死したパンフィロフ将軍率いる28人の戦士を記念している。
公園では軍人たちによるセレモニーや、子供達による献花などが行われている。引率の女性なのか、軍人の妻か、ビシッとスーツ的な服を着こなしたイカシた女性達が闊歩している。彼女らは背が高く、スタイルグンバツで、そして鬼のように高いハイヒールを履いている。まず日本では見られない高さだ。
戦士たちの様子を彫ったモニュメントから、鬼気迫る迫力を感じる。公園敷地内にあるロシア正教のゼンコフ教会内では、ろうそくに火を灯して祈る人々。
中央バザールへ。ここはしっかりとした建物内にあり、広々として整然としている。市場にありがちなゴチャゴチャ感がない。トマトは相変わらず赤が濃い。肉売り場が凄まじい。牛、鶏、羊、豚、あらゆる食肉が並べられ、売り子達は一段高いところから買い手を待っている。カザフ人はオオカミの次に肉をたくさん食べると言われ、世界でも肉消費量が有数である。
アルマティの名物だろうか、蜂蜜売り場が続く。そしてウズベク人の陽気なニーちゃんたちが、アプリコットやチェリーなどウズベキスタンの名産品を売っている。サマルカンド産らしい。この市場内はカメラ禁止らしいが、彼らはカメラ禁止など全く意に介さない。写真を撮っている僕を咎めるカザフ人のオバちゃんもいたが、ウズベク人は無頓着だ。ここらに国民性の違いがあるのかもしれない。
バザールの前では、空のペットボトルにジュースを入れて売っている。面白い。
南へ向かう。とりあえずバスはどれがどこに行くか全く分からないので、どれでもいいから乗ってやれ!と乗った126番のバスがすぐに右折してしまった(西方面)ので、すぐに降りる。結局歩いて共和国広場へ。日差しを遮るものがないいい天気。独立記念塔から大通りを挟んで向かいの共和国広場には、大統領官邸がある。その背景は、雪を被ったアラタウ山脈の尖った峰々。ビシュケクもアルマティも、天山山脈やその支脈に囲まれている。
アイスクリームを食べたい。だが広場近辺には店が全くない。移動型のジュースや駄菓子売りの露店も全く姿がない。普通の売店もない。すると腹が減って死にそうになる。しばらく歩いてようやく食堂を見つける。いすに力なく座り込む。プロフとトマトサラダと茶。本当に毎日同じ食事だ。プロフはやや油っこくイマイチだったが、合計750デンゲ(約5ドル)とカザフスタンでは一番安かった。タバコを2本吸って休む。ようやくエネルギーも補給したし、もう5時近いので、お土産を探すことにする。その前に、コクトベ行きのロープウェイの時間を確認する。火曜日は18時から夜の部の運行開始。
お土産屋を探すがなかなか見つからない。で疲れ切ったところで入ったショッピングセンターに、カザフスタングッズを売る小さな土産物屋があった。安くてかさばらず、会社の人々にたくさん買えるもの・・・、ついにカザフ人形型ボールペンを見つけた。これならカザフ色がある。1本400デンゲを10%まけさせて、360デンゲで16本購入。これでやっと気が重かった義務をクリアし、心も軽くなる。お土産買うのは毎回かなり苦労する。食べ物・飲み物以外では、人にあげるお土産は、実用的なものでないと厳しい。価値観は人それぞれなので、民芸品の置物なんかは、好き嫌いが分かれてしまう。もらった瞬間に机の中にしまわれて一生日の目を見ないようなお土産は、もらう方もかわいそうだ。
ショッピングセンターを出た僕は、足取りも軽くアルマティ最後、コクトベへ登ることにする。18時ちょうどにロープウェイ乗り場に着き、しばらく待ってロープウェイは出発する。コクトベ山頂は、レストラン、カフェ、アトラクション(射的やゴーカート、バスケゲーム等)がある観光スポットだ。若者グループ、カップルや家族連れ。山頂からのアルマティの街の眺めは、逆光のため光っている。裏に展開する山々の景色は素晴らしい。「アルマティ」とは、「リンゴの里」という意味とのことで、リンゴのモニュメントが設置されている。
19時過ぎ、山を降りる。ここから気合で歩いてジェトゥスーホテルまで戻る。アルマティは北から南に向かって坂道なので、北へ向かうのは下り坂でスイスイ歩ける。がホテルまで40分くらいかかる。3kmくらい歩いたか。全く歩きすぎだ。
8時にホテルに着き、荷物をまとめる。Tシャツと靴下を換える。チェックアウト時にロビーをたむろしていたホテルの従業員のオヤジに、空港行きのバスについて尋ねるが、もう8時だからないという。で近くにスタンばっていた男が車で連れて行ってやる、と言い出す。白タクか。20ドルから13ドルまでまけさせ、奴の車で空港へ。この国に多い、モンゴル的な顔立ちをしたムサい男だ。元朝青龍にどことなく似ている。
途中、若い女の子二人を同じ方面だからと乗せる。しかもタダで。こいつ、白タクのくせしやがって。まぁ、これだから女は得だ。で奴はまんまとこの二人の女の子の電話番号を聞き出した。だがその前に彼女らと僕の間で、簡単な英語での会話があったからこそ彼女らは警戒心を解いたのであって、電話番号を聞けたのは僕のおかげだろう(笑)。彼女らと簡単な自己紹介をしたのだ。僕は車内で彼女らの写真を撮る。彼女らもノリがいい。しばらくして、二人は降りていった。タクシー男はその後空港まで、「電話番号聞けた!」と大喜びで僕にしゃべる。「俺のおかげだろ?」と僕は奴に同意を求める。「そうだ、そうだ」と奴は浮かれて答える。「アンダーナという女の子がかわいかったな、どう思う?」と僕に聞いてくるから、「そうだな、はいはい」と日本語で答える。
そういえば、アルマティにはかわいい女の子が多かった。スタイルがいい。アジア系でもちょっと西洋系が入った子でもなかなかレベル高い。
車の中で奴は僕にタバコを勧めてくる。KENTの超細いやつだ。僕もタシケントでPALL MALLの細いやつを買って度肝を抜かれた、例のタバコ。細い割にはしっかりと味がある。そりゃそうだ、太いタバコと値段は同じなのだから。僕が吸っている「カザフスタン」というカザフの安タバコを見て、奴はいう。
「それ、まずいだろ?」
「あぁ、確かに。だけど安い。」
確かに、安い地元タバコはたいていそうなんだけど、妙な草の味というか、そこらへんの草を乾かして吸ったらこんな味になるのかしら?という味がしてマズい。
二人で車の中でタバコを吸いながら、夜になった道を車は走る。空港は結構遠く、30分ほどかかった。これで13ドルならいいだろう。奴の写真を撮って別れる。これからアンダーナに電話するのだろう。
アルマティ 写真集
アルマティの空港は結構新しそうだ。午後8時45分、日はすっかり沈んだ。
帰りのアルマティ⇒ソウルの飛行時間はわずか5時間10分とのこと。眠る時間がない。定刻23:10出発。乗客はほとんどが韓国人。白人、カザフ人(に見える人)が少々。日本人は僕だけ?いや、きっと少しはいるだろう。だが、満席にはほど遠い。占有率は65〜70%くらいか。タシケント便が満席だったことを考えると、ウズベキスタンとカザフスタンの観光資源の違いが反映しているのだろうと思う。ウズベキスタンには、観光地が豊富なのだ。日本人はウズベキスタンでたくさん見たが、カザフスタンではほとんど見なかった。
離陸後すぐにロールサンドの軽食。3時間後、アルマティ時間午前3時過ぎに朝食。ほとんど眠れず。なかなかきついフライトだ。
午前7:50、ソウルインチョン空港着。関空行きは10:30発。機内はガラガラ。空席50%。日本人旅行者はほとんどいない。ビジネスマン風の韓国人が多い。そりゃそうだ、もうゴールデンウィークはとっくの昔に終わっている。
関空着11:50。旅が終わる。
<中央アジアあれこれ>
■物価
今回訪れた3国の中では、ウズベキスタンが一番物価が安い。夕食で10000スム(3.6ドル)程度。次はキルギスで夕食300ソム(6.4ドル)程度。カザフスタンは夕食1000〜1200デンゲ(6.8〜8.1ドル)程度。
■建物
今回の旅で驚いたのは、旧ソ連式建物の独創性だろう。建物自体、窓枠、テラスの形や装飾がまるっきり西洋建築とは異なっている。ちなみに、民家はトタン屋根の三角屋根。
■街の表示
3カ国とも、街の看板や乗り物、通りの表示等は、2ヶ国語で書かれていた。つまり、ロシア語と現地語。ウズベキスタンならウズベク語、カザフスタンならカザフ語と、ロシア語の表記が併記されている。
■車
アルマティはホンダ車が多い。ホンダ、トヨタ、三菱がよく走っている。今回の3カ国では、ベンツとフォルクスワーゲンが多かった。ウズベキスタンではシボレーが多く、日本車少ない。キルギスではホンダ、トヨタの右ハンドル車が結構走っている。日本車は右ハンドル。日産は見かけない。
■路線バス
ウズベキスタンとカザフスタンでは、バスに車掌が乗っていて、金を集める。エクアドルのコブラドール方式だ。効率化を求めて将来日本のようなワンマンバスになるのか?カード式や自動料金払い機は、満員電車やバスには有効だ。ぎゅうぎゅう詰めに乗っている満員のバスでは、コブラドール(車掌)が一人一人のところへ行くのさえ大変だ。さらにどの人が新しく乗ったのか、すでに払ったのかを覚えるのも車掌の重要な仕事だが、乗客が多ければ多いほど苦しい。機械化による処理能力向上、人件費削減(ただし初期投資必要)。利便性のためにはインフラ整備必要、つまり金がかかるから簡単にはいかない。それをやるメリットが、金を上回るか。導入するか否かは、要は必要性か。
(おわり)
(戻る)
(中央アジア旅行記 1−2−3−4−5−6−7−8)
HOME > THE WORLD > Asia > Central Asia > (8)