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ミャンマー日記(2014年3月)
2014/3/31 (Mon.)
会社を辞めた日から1年 晴れ・暑い@パアン

19年勤めた会社を辞めたのが、ちょうど1年前。2013年の3月31日。あれから1年か。月日は過ぎ去る。
7か月近くブラブラして、10月下旬に再就職し、先月2月下旬にミャンマーに渡ってきた。
まさかこんなことになっていようとは1年前は想像すらできなかったのは、まぁ当然ですね。何も先のことを考えずに辞めたわけですから。

まあここで仕事ができてるっていうのは、いいんじゃないですかね。人生転がってる感じがするし。なんとなく。よく分からんけど。暑いけど。
何といっても、ワケの分からない、頭のおかしな上司がいない、ってだけでも最高の気がしてくる。
2014/3/30 (Sun.)
再び酷暑散歩 晴れ・暑い@パアン

タミンジョー(チャーハン)。美味い。日本の味とそん色ない
 
怪しい商品紹介雑誌。REISHIマッシュルーム
 
パパイヤジュース。美味い。

日曜日。朝、ミャンマーのローカルNGOが運営している学校のオープニングセレモニーに顔を出した後、酷暑散歩再び。
朝11時前に事務所を出て、今日も暑いねーなんてひとりごちながら外に出る。
確かに暑い。「MSN世界の天気」でパアンの気温を見ると、数日前からちらほらと「最高気温40℃」というのが現れ始めている。この中を活動するのは、相当に厳しい。

セミの声をミャンマーで初めて聞いた。

1時間近く歩き、ダウンタウンの手前まで来て腹が減ったので食堂に入る。タミンジョー(チャーハン)。美味い。これ、日本のチャーハンと変わらないぞ。値段は、1500チャット(約150円)。
「サラダはあるか?」と聞いたら「ない」と言われたが、キュウリを切ってピリ辛ソースをかけたのを出してくれた。食べ終わる頃にスープが出てきた。遅くないかい?(笑)

店のおばさんがなにやら怪しい通販雑誌みたいなのを持ってきて僕に見せる。
「REISHIマッシュルーム」なる商品が目についた。REISHIは霊視か?僕は吹き出した。幻覚マッシュルーム?漢字で「霊芝」なる文字が躍っている。れいしば?中国産か?
だけどどうやら幻覚商品とは違うらしい。これは、健康食品や滋養強壮食品の雑誌のようだ。ミャンマー語と英語で書かれているが、時々商品には中国語とか日本語の商品名が見える。怪しい冊子だ。

食堂を出て、カンタヤー湖までたどり着く。だが今日はもう限界で、ここまでで引き返すことにした。
カンタヤー湖の渡り廊下のような橋を渡る。気持ちいい。噴水が3本、湖から上がっている。この湖だけ見ればとても涼しげだが、実際にはとてつもない猛暑が取り巻いている。
帰りも一時間かけて歩く。途中の商店街にあった、生ジュース屋でパパイヤジュースを飲む。美味い。濃厚。100%だ。あの「シャーキーズ」のインチキ水増しジュースとは大違い。これで700チャット(70円)というのだから泣かせる。
事務所に着いたのは午後2時。今日も昼盛りをたっぷり2時間半歩いた。しかも半ズボンを持って来ていないので、暑苦しいジーンズで。こんな悪条件で、40℃近い気温の中を歩くのはあまりしない方がよかろう。
2014/3/27 (Thu.)
朝方冷える 曇りのち晴れ・暑い@パアン

事務所の前の道。街灯なし。夜真っ暗

ここのところ3日くらい連続で、朝方相当冷える。日中の気温が37℃〜39℃と言ってて何だよ?と思われる向きもあろうが、本当に寒いのである。

今私は、事務所の2階の、無駄に広い部屋で寝起きしている。ここには実質2組の窓があり、とにかく暑いのでこの窓を全開にして寝る。先週くらいまではそれでも寝るころは暑く、朝方になってようやく涼しくなってやれやれ、という感じだったのだが、ここ3日くらいは、朝方の冷え込みが急で、涼しいというよりも寒いのである。
ちなみに、私の寝姿は、Tシャツに長ズボンのジャージ。これでペラペラの掛布団、というよりも布団カバーみたいな上っ張りが1枚ベッドの上にあるのだが、これだけでは寒いくらいなのだ。
昨日は掃除洗濯をしてくれるピーピーさんが、毛布を1枚くれた。つまり、それほど朝方冷え込むというわけである。「MSN世界の天気」では、パアンの最低気温は下がっても22℃くらいとなっているが、体感的にはもっと低い気温の気がする。毛布が必要だということは、20℃を切っているのではあるまいか。
そうではなく、気温差が大きいから、相対的に寒く感じるのかもしれない。もしくは身体が40℃近い酷暑に対応しようと、20℃くらいでも寒く感じるように変わってきているのか。
2014/3/26 (Wed.)
ウーゾウゾウ 曇りのち晴れ時々曇り・暑い@パアン

麦わら帽子で指導しているのがウーゾウゾウ。靴を履いている。
 

基礎工事に励む訓練生

私の同僚に、ウーゾウゾウがいる。彼は、歳は30代半ば、建設現場のエンジニアである。朝から晩まで技術訓練学校の建設サイトにいて、夜になると事務所に帰って来る。英語は話さないが、僕に会うたび、僕が知っているミャンマー語で繰り返し話しかけてくる。彼とは定型の言葉のやり取りしかしていない。
ウーゾウゾウ「プーデー、ノー?」(暑いだろ?)
僕「プーデー。」(暑い。)
ウーゾウゾウ「タミン・サー・ピービー・ラー?」(飯食ったか?)
僕「サー・ピービー。」(食った。)

彼は一度僕にミャンマー語で話しかけてきたことがあったが、僕が全く理解しなかったので、以来、気を使ってくれているのだ(笑)。
とにかく、快活な男である。

さて、僕はこのウーゾウゾウに関し、大変なことを発見してしまった。それは、彼が外で靴と靴下を履いている、ということである。僕の周りにいる人々は、男も女も、ウーゾウゾウの他には、靴を履いている人は誰一人としていない。全員がサンダルである。よってもって靴下も履いていない。技術訓練学校の生徒たちも然りである。
僕の同僚の日本人駐在員H氏がヤンゴでン道行く人たちをで観察調査したところによると、ミャンマー人の98%がサンダルを履いていたそうである。つまり、サンダル以外の履物を履いている人は、100人中2人である。ヤンゴンでこうなのだから、地方都市ではほとんど全員サンダル(または裸足)だろう。

それではなぜこのウーゾウゾウは靴と靴下を履いているのであろうか?これはまだ本人に聞けていない。「なぜあなたは靴と靴下を履いているのですか?」というミャンマー語が話せるようになることが先決だ。だが、それで聞けたとしても、彼の言うことが分からなければダメか。
<後日談>
後日、英語の話せるウータントンを介してウーゾウゾウに聞いてみたところ、たいして面白い返事は帰ってこなかった。
「バイクに乗るのに安全性を考えて、靴を履いている」というのだ。まぁ確かに、こちらのバイクは左足でギアを換えるタイプが多いので、サンダルでは操作しづらいのかもしれない。


今日は技術訓練学校を建設しているサイトに行って午後の時間を過ごしたのだが、何と珍しく、雲が太陽を隠した。これだけ午後に雲が多いのは珍しい。この場所には、まだほとんど建物は建っていなくて、だだっ広い砂地が広がり、直射日光を浴びてとにかく暑い。間違いなく35℃以上。
それにしてもこのクソ暑いのに、ユニクロのダウンのような防寒着を着ている生徒がいる(上写真の左から3人目の、紫のダウン)。どうしちゃったんだ、一体?ダイエットでもしているのだろうか。よく見ると、長そでを着ている生徒が多い。もっとも、サイトでの建設実習は、汚れるからという理由があるのかもしれない。日本の常識で言えば、建設現場では普通長そで長ズボン安全靴が基本でしょうね。だけどこちらでは、先生も含め、誰も安全靴を履いていない。上述した通り、安全靴どころか、靴も履いていないのだ。唯一靴を履いているウーゾウゾウの靴も、ただの運動靴に見える。このあたり、安全に対する意識を変えさせないといかんかなぁ。工事現場って、「安全第一」じゃないですか。

夜、停電。毎日停電である。仕事が終わった後、夜の停電では発電機は回さないので、パナソニックのソーラーランタンだけが明かりとなる。ここのところ暑いからか、停電時間が長い。最低数時間止まる。
こうなると本も読めないし(読む本もないのだけれど)、まぁ、パソコンはバッテリーがある限りできるが、ネットは使えないし、こうしてホームページを書くことくらいしかやることがなくなる。
そろそろギターを買わねばなるまいか。日本では、とんとギターを弾いていない。時間があるからギターを弾く。何て幸せなんだろうか(笑)。
こちらのギター事情については、後ほど。
2014/3/25 (Tue.)
生物 曇りのち晴れ・暑い@パアン

手足がギザギザのコガネムシ

私の事務所には、外にも中にも生物が多い、事務所の壁(中)には、小さなアリが行列を作って歩いているし、ヤモリは我が家とばかりにそこらじゅうを駆け巡っている。
外にはトカゲ、蝶、トンボ。尻尾から頭まで25cmくらいあろうかという、頭部がコバルトブルーの、えげつない巨大トカゲが、小さなトカゲを追って庭の木をすごい勢いでらせん状に登っていくのを見た。衝撃映像。
手足をやたらとギザギザに武装したコガネムシが、夜事務所の入り口を這っている。

まだカブトムシとかクワガタといった、見てワクワクする昆虫には出会ってないが、これから色んなものに遭遇すると思われる。楽しみ。
2014/3/24 (Mon.)
蚊 曇りのち晴れ・暑い@パアン

ミャンマーで売られている蚊取り線香
 
無残な足
 
ラケット型蚊取り

ミャンマーで困ることといえば、蚊が多いことである。いつでもどこにでも蚊がいる。高温多湿といえば、蚊にとってはたまらない環境だろう。
これから一体雨季にはどうなってしまうのであろうか?と戦々恐々とする。蚊天国となり、蚊の大群が雲のように襲ってくるのであろうか?
今でも仕事中に、蚊に刺されまくっている。このあたりの蚊はマラリアやデング熱等危ない病気は持ってないというが、それにしてもこれだけ刺されると気分のいいものではない。
こちらで一番多い蚊は、小型である。小さいために目で捕捉するのが難しいうえに動きが素早いので、なかなか退治するのが難しい。
一番刺される部位は、足首から下である。なぜならば、靴下を履いていないからである。どうしても足首から下がむき出しとなり、蚊の格好の餌食となる。

さて、蚊の国であるので、ミャンマーでは蚊取り線香も豊富だ。
写真のように、日本でおなじみの濃い緑色のJUMBOがあるかと思えば、真っ赤なGODZILLA(ゴジラ)。JUMBOは象、ゴジラはゴジラだけに爬虫類の目がパッケージとなっている。他に、茶色の蚊取り線香も確認している。メーカーによって色が違うのだろうか?色はただの色素か。それとも殺蚊有効成分の違いが色の違いに現れるのだろうか。そんなことあるまい。
一体どれだけの種類の蚊取り線香がこの国にあるのかは知らないが。蚊大国であり、蚊取り線香大国でもあろう。

JUMBOはフマキラーだった。蚊取りメーカの日本での三大巨頭といえば、金鳥、アース製薬とフマキラーであろう。彼らがこの蚊大国ミャンマーを放っておくはずがない。だが、インパクトはゴジラに押され気味である。この蛇だかワニだかの鋭い目(いやゴジラか)。いかにも効きそうではないか。
ちなみに、象はこの国では崇拝される動物である、寺の入り口などには、日本でいう狛犬のように両側に象が配置されている。守り神なのであろうか。そういえば東南アジアの仏教国では象を神聖視することが多い。スリランカでは、仏教のイベントでパレードがある際には、衣装をまとった象が隊列に登場する。細い人間の列に突如として現れる、圧倒的な存在感。

電気式の蚊取りはヤンゴンでは見かける。パアンでも売っているのかもしれない。だが、停電が多いので、電気式はこの街では使い勝手が悪い。

この他にミャンマーで人気のある蚊退治機と言えば、ラケット型電流式殺傷器というのがある。これはバッテリー内臓で、スイッチを押すとラケットに張られた電熱線(?)に電流が流れ(多分)、蚊をボールに見立ててスマッシュするという撃退器である。これに蚊がかかると、「バチッ」というけたたましい音(焚火の中で何かが破裂した時のような音)を立てて蚊が黒焦げとなる。よくコンビニなんかにある殺虫網と原理は同じであろう。
こちらよりも蚊の動きが遅い日本で、こんなお茶目な機械があってもよさそうだが、人への危険性とか、かさばることが問題なのだろう。こんな機械に頼らずとも、日本では使い勝手のいい蚊取り器具が山ほどあるから必要ないと思われる。(※)

結構これは使える。ラケット面が広いので、適当に振り回していてもそれなりに蚊がかかる。だがあのバチッという音はあまり心臓には良くない。
それにしても、これを部屋の中で四方八方にあてどもなく振り回している姿は、絶対に怪しい。傍から見たら、ラケットでラケットらしからぬことをしている危ない人にしか見えない。

ミャンマーで大多数が信仰する仏教(上座部仏教)は、殺生を禁じている。人がしてはいけない五戒というのがあって、そのうちの一つが「殺すこと」である(※※)。よって、ミャンマー人で蚊も殺さない、という人にはよく出会う。ミャンマー人も相応に刺されているようだが、「蚊取り線香!」と騒ぐ人もいるし、あまり騒がないで気にしない人もいる。

(※)ネットで調べてみたら、このラケット型蚊退治機は、「電撃ラケット」「電撃殺虫器」という名前で日本でも売られていました。
(※※)仏教の五戒は、「殺してはいけない」「盗んではいけない」「不道徳な性行為をしてはいけない」「嘘をついてはいけない」「酒を飲んではいけない」
2014/3/23 (Sun.)
初のダウンタウン散策 曇りのち晴れ・暑い@パアン

街を練り歩く説教隊
 
サイカー
 
水鉄砲が売られる。水祭りが近い。

パアンで唯一(?)の映画館
 
 
日本から持ってきた放置自転車
 
カンタヤー湖とズウェガビン山
 
具なしチャーハン目玉焼き乗せ

今日は日曜だが9時半からスタッフとミーティング。訓練学校の講師を務めるスタッフは、平日は朝から夕方まで授業なので、土日に打ち合わせせざるを得ない。
11時に終わり、僕はパアンのダウンタウンに初めて繰り出すことにした。強い日差しの中、ダウンタウンを歩き回る。露店が連なる一画、モスク、パゴダ、商店街。教会は見かけなかったがモスクがあった。ここカレン州は、キリスト教徒が割と多いのだが、今日はイスラム教徒を二人見かけた。キリスト教徒は外観では判別できないが、イスラム教徒は服装が違うので判別できる。

昼飯は、1軒あったハンバーガー屋。久々のハンバーガー。ヤンゴンならいくらでもあるが、パアンにハンバーガー屋があったか。ちなみに、ミャンマーにはマクドナルドはない。ごく最近、初めてロッテリアがヤンゴンに登場したそうである。

ダウンタウンでバスを見る。パアンにもバスが走っていることを知る。おそらくここから1時間くらいのところにある、ミャンマー第3の大都市であるモーラミャイン(モン州の州都)との間には結構頻繁にバスがあるに違いない。
バスは日本製か韓国製が多い。出入り口に「ワンマン入口」の文字。

大型バイクの後ろにトラックの荷台のような座席をつけた乗り合いバスもかなり走っている。
サイカースタンド。サイカーというのは、サイドカーのついた自転車タクシーで、ミャンマー庶民の足である。

野菜の露店が連なる一画には、飛び切りのお化けかぼちゃが積まれている。
すいかは、今月ずっと街中に山と積まれている。今が旬なのだろう。日本のような丸いスイカは少なく、楕円形の巨大ものが主流である。

ヒンドゥー教徒だろうか、4人の説法者の隊列が現れた。彼らは、街中を練り歩きながら、説教をしている。先頭の一人が巨大な拡声器を肩に担ぎ、次の二人が、拡声器用のバッテリーを積んだ籠を担いでいる。長い担ぎ棒に木製の木箱をつけた、将軍の籠のようである(笑)。そして4人目が、マイクをもって説法をしている。間違いなくこの人が4人の中で一番偉い。

僕は自転車屋を探していた。今の事務所から行動範囲を広げるためには、足が不可欠だ。一軒だけ見つけた自転車屋には、日本の放置自転車だろうか、兵庫県や大阪府のシールが貼られた自転車が売られていた、日本の自転車なら品質は確かだ。同僚のウータントンも、日本の自転車を扱う中古自転車屋の方が、新品よりも断然いいと言っていた。だが高いらしい。
今日は買わず。もう少し他の店も比較せねばなるまい。あればだけど。

メインストリート沿いに立派なパゴダ。お茶屋でチェスに興じる男たち。

ギター屋を探したが、見つからず。
CD・DVD屋は、ハリウッド映画、アメリカントップ40音楽と一緒に、韓国音楽、ドラマ、映画が幅を利かせている。

雑貨店のような店には色とりどり、大型のプラスティック製水鉄砲がたくさん吊るされている。なるほど、4月中旬の水祭り用だな。ここミャンマーには、4月の正月に、水をかけ合う「ティンジャン」という水祭りがある。
何ということだ。この水鉄砲の景色、どこかで見たことがあると思ったら、エクアドルだ。僕が以前住んでいたエクアドルでも水かけ祭りがあった。これは2月、キリスト教の謝肉祭の時にやる祭りで、所構わず人々は水をかけ合うのである。この時期、キリスト教、主にカトリックの国々では、「カルナバル(カーニバル)」といって大々的なお祭り時期となる(ブラジル・リオのカーニバルは有名ですね)が、エクアドルでは大々的な水かけ合戦である。街は水鉄砲やバケツやホースを持った人間であふれかえり、水が飛び散る。(エクアドルのカルナバルの様子はこちらで)
水かけ祭りというのは万国共通なのだろうか。

ミャンマーには、中央乾燥地域というのがあり、乾季の真っ盛りのこの時期から、深刻な水不足となる場所も多い。そんなところでは、きっと水祭りはないのではなかろうか。何しろ水がないのだから。水は金よりも重い。無駄に使う水がなけれはこの祭りは成り立たない。

映画館があった。これは特筆すべきだろう。ミャンマー人は映画が好きなのだろうか。そうに違いない。どっかの学校みたいな建物に、一日二回の上映。僕らが想像する映画館とはだいぶ違う。

この日分かったことは、パアンは、一つの田舎町だということだ。いわゆる僕らがイメージする「近代的なもの」は何一つない。エアコンの効いたショッピングモールなんてものは影も形もなく、ヨークベニマルやマルエツやサミットという感じの普通のスーパーもない。昔懐かしい小売店が連なっているだけである。
毎日必ず停電するし、いつ復旧するかもわからないので、電気を食うような施設は到底造れないだろう。停電のたびに発電機を回すなんてことは、きっとコストから成り立たない。

ダウンタウンから炎暑の中を1時間かけて街外れの事務所に戻る。途中、レッドブルで一服。そしてパアンのランドマーク、カンタヤー湖(Kan Tha Yar Lake)。湖に渡された渡り廊下のような橋の後方に、ズウェガビン山が背景となっている。パアンの絵葉書に登場するシーンである。確かに、胸がすくような風景だ。

パアン ダウンタウン写真集

事務所にたどり着いたのは2時40分ごろ。都合3時間くらい歩いた。
酷暑の街歩きでえらく疲れたので少し昼寝する。

夜7時、近くの食堂へ夕飯を食べに出る。出たとたんに愕然とする。道が真っ暗で何も見えないのだ。慌てて事務所に戻り、ソーラーランタンを手にして再び歩き始める。先ほどから停電しているので、停電のせいで街灯がついていないのかしらと思いきや、そうじゃない。そもそも街灯がないのだ。これでは夜の外出もままならない。ちなみに、パアンの治安は全く問題なく良い。きっとミャンマーのほとんどの場所は、治安は良い。2009年に旅した時にも感じたことだ。

歩いて3分くらいの最寄りの軽食堂に入る。半屋外式の店だ。ミャンマーでとてつもない人気を誇る「プラスチックのイス」とがいくつか並べられている簡素な店だ。案の定ここには普通の食堂のような食事はないようだ。だがさらに歩くのは面倒だったので、「タミンジョー(チャーハン)はありますか?」と聞いたら、卵を持ってきて、「これでいいか?」と逆に聞かれた。おそらく、なにも具がなくて、卵だけのチャーハンに違いなかったが、仕方ないから頼むことにした。サラダはあるか?と聞いたがなし。
出てきたタミンジョーは、塩、調味料で炒めたご飯に、目玉焼きが乗っていた(笑)。チャーハンいうから、溶き卵でご飯に絡めるんでないのかい!と心の中で突っ込む。これにオレンジジュースを頼む。チャーハンは、具は何も入ってなく、米だけだったが、なかなかいい味付けだった。
店にはテレビが1台置いてあり、何人かいる客と、店員の若いニーちゃんは、その画面に釘付けになっている。どうもアメリカでいうシットコムのような、いわゆるコメディードラマである。三枚目のかっこつけ男が、一生懸命に女の子を口説こうとしている。演技が大げさすぎるのはよく見る類だ。僕らの感覚と違うのは、ところどころ裏に音楽を流したイメージビデオみたいなシーンが挿入されることである。それは女性が金魚を池に放流しているシーンだったり、水祭りでピックアップトラックに乗った野郎どもがはしゃいでいるシーンだったりする。
うーん、なかなかの芸術感覚だ。インド映画で踊りと歌が頻繁に入るのに似ていると言えば言えなくもない。

この食堂にはちょっとした商店がついていて、僕はそこで帰り際、小さなトマトを2個買った。ビタミンを摂らねばならない。
帰り、再びランタンをつけて真っ暗な道を歩く。いつも見ている山の頂には、いつもの通り、パゴダがライトアップされている。
2014/3/22 (Sat.)
大音響の音楽再び。今回はオールナイト 晴れ・暑い@パアン

三角巾を使って頭の怪我に対処
 
心肺蘇生、人工呼吸法の実習

今日は土曜日、特別授業。パアン市内にあるミャンマー赤十字の方々を講師に招いて、赤十字精神、身体の仕組みの講義と、救急法の実習を行ってもらった。実習はいつかやった懐かしい内容。三角巾の使い方、包帯の巻き方を生徒二人一組で実践する。その後、心肺蘇生法(心臓マッサージ、人工呼吸)の仕方を教わる。人形を使っての人工呼吸実習では、当然というか、奴らはティーンエイジャーであるので、照れとも憧れともつかない、妙な歓声が沸き上がる。
なかなか充実した内容の特別授業だった。8:30から17時までと一日中だったが、生徒たちは集中できていたようだ。



土曜の夜。再び近くで大音量で音楽が流れている。私の事務所のすぐ裏の方から聞こえてくるが、明かりは100mくらいは離れている。よくよく聞いてみると、なにやらライブイベントをやっているようだ。どうやらカラオケイベントらしい。
司会が入り、順々に歌う人を紹介する。するとカラオケに乗せて素人が歌い始める。ここで聞いても相当な音量だ。実際に会場にいたら耳をふさぎたくなるのではあるまいか。

どうやらこの国の人は、カラオケがか〜な〜り〜好きなようである。
ヤンゴンに行くと、いたるところにカラオケ屋がある。「KTV」というのがカラオケ屋の目印。こないだヤンゴン出張で泊まったホテルにも、2階にKTVがあった。まだ入ったことはないが。

このカラオケ大会は、なんかテクノ的な音楽から、PHYのパクリみたいなもの(いや、カラオケだからそのものかもしれない)、訳の分からないものまで、僕があまり聞かない種類の音楽が、いつもの通りの大音量で流れている。

一応録音してみたので、紹介する。
大カラオケ大会 音声

どうっすかね?よく分からんでしょう?

カラオケイベントは、11時を過ぎても終わる気配がない。ま、さすがに日付が変わる頃には終わるだろうと、12時前に蚊帳に入って横になる。
ところが、である。結局、このイベントは夜通しぶっ通しで行われたのである!私は夜中、何度も音に起こされた。2時、3時、4時、いつになっても相変わらずの大音量。
頭がおかしいのだろうか?いや、平気でやってるってことは、周りの人も文句を言ってないってことだ、つまり、容認である。
いくら住宅密集地ではないとはいえ、他人の安眠を阻害するような行為が許されていいのだろうか?日本だったら下手すると殺傷沙汰になってるよ。

翌朝、同僚のウータントンに聞くと、おそらく、ヒンドゥーの祭りの一環だろう、という。当局に許可を取ってやっているのだという。最近、ヒンドゥー教徒の行列を街でよく見るが、彼らの重要な季節なのだろうか。
「周りの人は、夜通しあんな音を出されて不満な人はいないのか?」とウータントンに聞いたところ、「ムカついてる人はいるのだろうが、許可を取っているので文句が言えない」というようなことを彼は言った。それにしたっておかしいでしょう、あの音量は。
ミャンマー人は寛大なのか。軍政に抑圧され、言論も長い間制限されてきたから、「声を上げる」ということを知らないのか。それとも、大音量の音楽はいつでもどこでも歓迎なのだろうか。

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