HOME > THE WORLD > Latinoamerica > Ecuador > Diario > Diario2005 > 050215
エクアドル日記(2005年2月)
2月15日(火) 晴れ後大雨
夜テレビ映画を見ていると、全く予告もなく、映画がブチッと切れていつものごとく政府のプロパガンダ番組が急に始まる。ここエクアドルでは、政府がすべてのチャンネルを使って(きっと強権で)夜の8時半頃から時々大統領の演説番組を流すのである。現エクアドル大統領、ルシオ・グティエレスが、エクアドル国旗をバックに国民に語り掛ける。これぞ権力を盾に、メディアを使った洗脳作戦。奴は、立法・行政・司法はおろか、第4の権力と言われるメディアも自在に操れるのだろうか。何しろほとんどすべての民放チャンネルがこの馬鹿げた演説を放送しているのである。
うちの前の道、普通の住宅街
画面の中の彼はいつものように、飽きもせず、声高にこう叫んでいる。
「汚職・腐敗をエクアドルから一掃すべく、私は今全力を挙げています!」
聞いて呆れるぜ。過去の歴代の大統領がそうであったように、お前の存在そのものが汚職腐敗じゃネェか!口ではうまいこと言うが、実態は結局今までの大統領と同じく、利権をむさぼり、自分の親族に国の重要ポストを与え、金によって議会を手中にする。金を貰う議員も議員だが、要するにエクアドルには民主主義など存在しないってことさ。
以前書いた通り、俺が働く国立の職業訓練校SECAPクエンカ校の校長は、大統領の親戚の、一介のただのオバちゃんである。去年の10月に突然彼女が校長に就任したのである。さらにキトのSECAPでも、最近事務仕事をする間接部門に、必要もないのに人が増えているという。そしてそいつらはすべて大統領の息のかかった者だそうである。これを汚職といわずして何と言おう。お前さ、言ってることとやってることが違うんだよ!!何が「汚職をなくす」だよ、汚職を増やしてんのはお前自身じゃネェか!
今エクアドルでは、大統領への不信が高まっている。去年12月に、最高裁判事31人中27人を自分のシンパに交代させたことに国民・議会が猛反発。民主主義の一つの柱、司法を自分の懐に入れようという、まさに職権乱用の暴挙である。議会による不信任決定直前の段階まで行ったのだが、この時は大統領が議員に金をバラまいて大統領信任に寝返らせ、事なきを得た。アメリカの新聞には、大統領がどの議員にいくら賄賂を払ったかが新聞に載ったそうである。あの、えーっと、グティエレスさん、これが民主主義ですか?これが汚職腐敗をなくそうとしている大統領がやることですかね?結局あなたも権力の座にしがみついていたいだけなんですね。
で今度は各地で大統領罷免の署名活動が行われている。エクアドルの法律によれば、国民100万人の罷免賛成の署名が集まったら、大統領信任・不信任の国民投票を行うことになる。ここでもし不信任票が上回れば、2007年1月の任期満了を待たずして新たな大統領を選ぶ選挙が行われることになる。
誰が大統領になってもこの国の政治的堕落は変わらないのかもしれないが、とりあえずは現大統領が権力の座から滑り落ちた時、うちのオバちゃん校長の処遇がどうなるのか、彼女がどういう顔をして学校に来るのか、そのあたりをぜひ観察してみたい。と思うのは悪趣味だろうか(笑)。
>次の日の日記へ
HOME > THE WORLD > Latinoamerica > Ecuador > Diario > Diario2005 > 050215