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房総の旅3 |
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17・千倉海岸夕暮れの海水浴客がそれぞれの帰路につき海が寂しげな表情を見せ始める頃、僕等はノコノコと浜辺に出てきた。 18・花火してい!ひまわり荘に戻る途中でおじさんが花火を売っていた。すると裕助が『花火してい!』と言いだし皆を驚かした。そして、あり金を叩いて花火を買い占めてしまった。というのはウソで皆で強制的に買わせたのだ。予算が300円だったのでろくなものが買えなかった。おまけをくれるというおじさんに対し“チャッカリ井上”は『じゃあ、コレ』と300円の花火をもらおうとし僕等を驚かせた。暗くなりかけた海岸通りを背に、宿へと戻った。 19・晩飯 ひまわり荘につきシャワ−を浴び部屋に戻りトランプなどをして遊んでいると館内放送が入った。飯の支度ができたらしい。吉田が『これじゃサザエ堂だ』と形容したように、僕等は階段を登り廊下を行き階段を降りといういつものル−トを通り食堂へ行った。(サザエ堂とはその年の修学旅行で行った会津若松にある螺旋階段を内部にもつ奇怪なお堂) 20・がまん大会旅館の飯ともう一つの楽しみは風呂である。風呂場に一歩足を踏み入れた僕等はいきなり度肝を抜かれた。風呂の壁に度でかいひまわりの絵があったのである。『さすがはひまわり荘だ!』とうなってしまった。風呂のなかでいきなり“突拍子なし小泉”が『がまん大会をしよう』と言い出した。熱い風呂で100まで数えようと始めたのだが“虚弱児矢幅”が『もう死んじゃうよ』と70位で風呂を上がってしまった。ほかの皆はどうにか100まで数えて出たが、かなり頭がクラクラした。 21−22 花火大会浜辺に出ると先客が2組花火をやっており、火の玉五連発など値の張るものを主体に派手にやっていた。一方僕等は何しろ300円分しか予算がなかったものだからロケット花火主体の花火構成となっていた。井上がロケット花火に火を付けタイミングを計って手で投げて飛ばすという“ロケット花火手投げ2段飛べ飛べ式”を行っていたのであるが、運悪くその内の一つがロケット着火前に地面に落ち水平ミサイルとなり小泉と矢幅の方に飛んできて半径3m以内で爆発したのであった。(96:井上いわく『コン助にスゲエ怒られた』とのことである。)花火が尽きた僕等は浜辺のたきぎを集め焚火を始めようとした。裕助はここぞとばかりに自慢の手製の“防水マッチ”を取り出した。(マッチにロウがついている)しかし、ロウが滑り全然火が付かず皆の笑いモノとなってしまった。焚火に向かい矢幅、井上、小泉でしぶく語り合っていると、突然『バン!』と焚火が破裂した。僕らは火から50cmと離れていなかったため後ろにひっくり返ってしまった。小泉と矢幅はどうやら花火と相性が悪いらしい。最後に焚火を消すときは何だか寂しかった。 23 眠れぬ夜"眠れない夜と雨の日には忘れかけていた愛がよみがえる"(「眠れぬ夜」SELECTION:OFFCOUSE) と言うロマンチックなことではなく布団むしで眠れないのである。ターゲットはなぜか“悲劇のヒーロー裕助”である。また部屋にクーラーがあるのだが、近くは寒く遠くは暑いという代物であり、遠くと近くで温度の上げ下げ合戦が繰り広げられたのであった。そんなことをしている間に矢幅、小泉と寝ていき12時ごろには皆寝たようであった。 静かに夜が更けていく千倉の町に裕助の叫び声がこだましていた。 24 25 起床衛星“ひまわり荘”さよなら“ひまわり荘”半分寝ながらも起きた僕らは今日の海水浴の場所を、千倉ではなく館山に行くこととした。朝食は民宿の定番と言える“のり、なまたまご”であった。朝食はご飯の量が少なかったので全部食ってやった。(昨日のカタキウチだ)部屋を片づけ、氷を口にほうばり、宿のおばさんに挨拶をし、ひまわり荘を後にし駅に向かった。 |
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