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トルコ旅行記
2000年5月
文明の十字路・イスタンブール(2)

イスタンブール2日目。まずは、トルコで最大、いや中東で最大とも言われる市場・商店街、グランド・バザールへ向かった。グランド・バザールは、トルコ語で「カパル・チャルシュ」といい、「屋根つき市場」という意味である。その名の通り、建物内に碁盤の目のように道が走り、どこまで行っても店が並んでいる。手に入らないものは何もなさそうだ。店の数は、4400軒とも言われる。また、商店のほかに、喫茶店や食堂もある。
トルコで有名な特産品は、何といっても絨毯であろう。グランド・バザール内にも、絨毯屋が数多く見られる。
グランドバザールは、ボッタクリで有名だというので、私はちょっと値段交渉をしてみた。しかし、思うように下がらなかったので、交渉は短時間で決裂。それ以上グランド・バザールで値段交渉はしなかったので、ボッタクリかどうかはよく分からなかった。引っ切り無しに店員達は声をかけてはきたが。
グランドバザール内の喫茶店でチャイを飲んだりして時間をつぶした後、私達はアヤソフィアに向かった。アヤソフィアは、スルタンアフメット・ジャミィとトプカプ宮殿との間に建つ、ビザンティン時代(つまりキリスト教時代)の傑作建築である。(アヤソフィア)
その後、この界隈では有名なレストラン「ドイドイレストラン」へ。屋上のテラスで、ブルーモスクを見ながらの食事。ここでの食事は美味い、安いで言うことなし。スープとケバブを食べたのだが、フランス料理のように、パンはいくらでも食べ放題で、満足感に浸れた。
食後、ブルーモスクの愛称で呼ばれる、スルタンアフメット・ジャミィに向かった。モスク内では、イスラム教徒が祈りを捧げている姿が見られる。(ブルーモスク)
さらにローマ帝国時代に造られたという、地下貯水池、イェレバタン・サルヌジュへ。ひんやりと涼しい地下に降りると、そこは巨大な柱が広大な地下空間を形成し、その下には豊富な水がたたえられている。(イェレバタン・サルヌジュ)

地下貯水池を出てきた我々は、トプカプ宮殿近くの公園で次にどこに行こうか思案していた。すると、怪しいトルコ人の若者二人組が近づいてきた。見たところ、20代半ば、私達と同じか、少し年下であろうか。奴らは、たどたどしい日本語を話している。
「これから、どこ行きますか?」
「いや、これといって行くところはないけど。」
「僕らは日本語を勉強しているんです。よかったらしばらく付き合ってくれませんか?」
始めは胡散臭い若者やなぁと思っていたが、「日本語を勉強したい」という言葉に俺達の警戒心は解けた。まぁ、俺達より年下っぽいし、どうせいいとこ物売りだろ。一人はヨーロッパ白人風で、レオナルド・デカプリオをちょっと太らせた感じ(左写真中央が奴。以降俺達は、奴をデカ・プリオと呼んだ)。もう一人は各パーツが濃い(眉毛濃い、目がくどい、ソース顔)典型的な中東の顔立ちで、私達は奴を「ゴンザレス」と命名した。

奴らが「日本語で話がしたい」って言うんで、4人で喫茶店に入ることにした。ひとしきり4人がそれぞれ自己紹介をする。で奴らと話して分かったことだが、奴らは日本語の学生などではなく、日本に住んだことがあるボンボンで、日本語を習っているどころか、日本語ペラペラだった。
(始めたどたどしい日本語をわざわざ話して俺達に近づいてきたくせに、こいつらナメやがって。)と私達はカチンときたが、まぁなら日本語で落としてやるか、みたいなことでさらに奴らと行動を共にした。
さらに喫茶店で話したところによれば、デカ・プリオは、来月日本にまた行って、日本人のガールフレンドと結婚する、と言うではないか。また口から出まかせを、と思ったが奴は必死に説明する。日本の携帯の番号だとか、渋谷とか六本木でイカすバーはどこどこだとか。日本にいたことは本当らしいが、何が「六本木のバー」だよ?フザケやがって。俺と岳はな、そんなこと全く興味ねぇんだよ!ますます奴らをバカにしたくなっていく。

喫茶店では、、奴らに勧められて初めて水タバコを吸った。私も岳もスモーカーだ。トルコでは意味もなくマルボロ・ライトばっかり吸ってる。水タバコは、燃やす葉っぱで色んな味になる。俺達が吸ったのは、リンゴみたいな味のする軽い水タバコ。甘い感じが印象的だった。

水タバコを吸うデカ・プリオ(右)とゴンザレス

その日の夜、私達はアンカラ・エクスプレスという夜行電車に乗ってアンカラに向かうことになっていた。ホテルに預けている荷物を取りに行くのに、奴らが車で一緒に行ってやるってんで、奴らの車に乗せてもらった。乗る前奴らは
「車、BMなんだ。」
って自慢してたから、(本当にいけすかねぇガキどもやなぁ)って内心思ってたけど、現れた車は、確かにBMだけど、いつの時代のものか分からないような年代物のシロモノだった。私と岳は早速それをネタに奴らをバカにしにかかった。
「おいおい、BMのくせにサンルーフ、手動かよ?(爆笑)」
だが奴らは悪びれる様子もなく、ガンガンにカーステレオをかけ始めた。そこに入っていた曲は、すべて日本の曲。サザンの「TSUNAMI」、「山手線の歌」(アーティスト名忘れた)、ユーミン等々。奴らがそれを大声で歌うのには、俺達も笑っちゃったよ。

ホテルで荷物を取って再び奴らの車に乗り込む。その後、イスタンブール旧市街のクネクネした裏道やブルーモスクやアヤソフィアの周り、独特の狭い坂道などを車は縦横無尽に走り抜けた。どこへ行くというわけでもなかったただのドライブ・イン・イスタンブールだったけど、イスタンブール旧市街の歴史あるヨーロッパ・イスラム風の独特な街並みと、車の中に日本の曲が大音量で流れていることとの違和感で、このドライブは妙に印象に残るものとなった。

そして楽しげなドライブも終わり、日が暮れてくる。旧市街中心部に車を路駐し、4人でまた歩き始めると、デカ・プリオがついに奴らの目的を口にする時がやって来た。


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